ハウスイチジクのボックス栽培における生育期間中の施肥管理

タイトル ハウスイチジクのボックス栽培における生育期間中の施肥管理
担当機関 愛知農総試
研究期間 2003~2005
研究担当者 鬼頭郁代
成田秋義
発行年度 2005
要約 12月に加温を開始するイチジクのボックス栽培で液肥を施用する場合、着果開始期から摘心期までの施肥割合を増加させることで、結果枝上位節での着果率が向上し、収量が増加する。
キーワード イチジク、隔離栽培、ボックス栽培、加温ハウス栽培、液肥
背景・ねらい イチジクでは土壌伝染性病害の回避や樹勢調節等により、ボックス栽培技術の確立が求められている。イチジクのボックス栽培における施肥については、IB化成を1か月間隔で等量ずつ分施する技術を確立しているが、施肥を効率的に行うにはイチジクの生育に必要な肥料を必要な時期に施用することが望ましい。そこで、液肥を利用した効率的な施肥技術を確立するため、12月に加温開始する促成作型について、結果枝の伸長が旺盛な着果開始期から摘心期に重点を置いた施肥がイチジクの生育及び果実生産に及ぼす影響を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
ミカンの収穫用コンテナ(内寸法 49×33×30cm)に40リットルの培土を詰め、結果枝数6本の一文字仕立てによりイチジクを栽培する。肥料は、養液土耕用肥料(15-15-15)で窒素濃度200ppmの溶液を作成し、時期により施肥量を調節して毎日施用する(表1)。
2.
結果枝の伸長が旺盛な着果開始期から摘心期にあたる2~3月の施肥量を3~6g(/樹・月)増加させることにより、均等施肥(6g/樹・月)と比較して結果枝の伸長が良好となる(表2)。
3.
16節以上での着果率は、均等施肥では著しく低下するが、2~3月の結果枝伸長旺盛期の施肥量を重点的に増やすことにより向上する(図1)。
4.
着果開始期から摘心期の重点施肥により収穫果数が増え、果実肥大も良好となって収量が増加する(表3)。

成果の活用面・留意点 1.
本成績は「桝井ドーフィン」を用いて得られた。ハウス促成栽培で、12月に加温を開始する作型で適用する。
2.
10a当たりのコンテナ設置数は400個を基準としている。培土はバーク堆肥、軽石、パーライトを5:3:2の比率で混合して使用し、かん水はドリップペンで実施する。
3.
下位節の着果安定には貯蔵養分が影響するため、前作収穫後の栽培管理に留意し、早期落葉を防ぐことが重要である。
図表1 218023-1.gif
図表2 218023-2.gif
図表3 218023-3.gif
図表4 218023-4.gif
カテゴリ 肥料 いちじく 栽培技術 施肥

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる