タイトル | 無受粉条件におけるカキ「早秋」の結実性および果実品質 |
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担当機関 | 三重科技セ |
研究期間 | 2003~2005 |
研究担当者 |
伊藤寿 市ノ木山浩道 三井友宏 |
発行年度 | 2005 |
要約 | カキ「早秋」において、開花期に花粉を遮断して無核果率の高くなった樹は、受粉放任の有核果率の高い樹と比較して、生理落果が多く、収量が少ない。果実の成熟期および品質は、種子の有無によって差がない。 |
キーワード | 受粉、花粉遮断、カキ、無核、早秋 |
背景・ねらい | カキ「早秋」は(独)農研機構果樹研究所が育成した完全甘ガキの早生品種である。収穫時期が早いことと品質が良好であることから有望視されているが、早期落果がやや多い傾向にあり、受粉樹の混植や人工受粉などの種子形成を促す管理が必要であるとされている。しかし、三重県では、主力品種の「前川次郎」が無核果を得ることを前提として栽培されており受粉樹を混植することができないため、「早秋」の産地導入にあたっては、無核果生産の可能性を明らかにする必要がある。そこで、受粉抑制処理が、結実および果実品質へ及ぼす影響を調査した。 |
成果の内容・特徴 | 1. カキ「早秋」は、開花期に花粉を遮断する受粉抑制処理によって、1樹全ての果実を無核果にすることが可能であり(表1)、果実の成熟期および品質は、受粉抑制した樹と受粉放任の樹ではほとんど差がない(表2)。 2. 前期落果は、受粉抑制した樹では受粉放任の樹と同等かやや多い(図1)。 3. 受粉放任の樹と比較して受粉抑制した樹は、後期落果が多く、収穫期直前の着果数が少ない(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 園内に受粉樹がなく、無受粉でカキ「早秋」を栽培する上での参考となる。 2. 無摘蕾条件での成果であり、摘蕾の結実に及ぼす影響は検討していない。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
カテゴリ | かき 受粉 品種 |