わい性で小鉢生産に向くアジサイ新品種「ラブリーハートピンク(仮称)」

タイトル わい性で小鉢生産に向くアジサイ新品種「ラブリーハートピンク(仮称)」
担当機関 群馬農技セ
研究期間 1998~2004
研究担当者 清水良泰
八木和弘
発行年度 2005
要約 アジサイ新品種「ラブリーハートピンク」は、鮮やかな濃いピンク系の品種で、現在鉢物として栽培されているセイヨウアジサイの品種に比べ、わい性のため5号鉢以下の小鉢生産に向く。
キーワード アジサイ、新品種、ラブリーハートピンク、わい性、小鉢
背景・ねらい 我が国在来のアジサイは、一般的に生育が旺盛で草丈が伸びやすいため、鉢物では草姿のバランスが取りにくい。一方、セイヨウアジサイは、鉢栽培を前提に育種されてきたため、在来のアジサイに比べ、草姿が小型の品種が多い。しかし、生育旺盛な品種は草丈を抑えるため栽培期間中に3~4回わい化剤を用いることがあり、特に5号鉢以下の小鉢栽培では、鉢とのバランスが取りにくい。また、わい性の品種は青系品種にはあるが、ピンク系品種にはほとんど無い。
そこで、既存品種よりわい性で、花付きが良く、花色が鮮明で濃く、小鉢生産に向く新品種を育成する。

成果の内容・特徴 1.
育成経過
1998年に「グリュンヘルツ」を種子親、「ホベラ」を花粉親とした交配を行い、同年に種子を採取した。2000年に花色が濃く、わい性であることに重点をおき1次選抜を行なった。その後、青系及び赤系の品種用培養土による発色性、促成作型での適応性、生育の均一性について検討を進め、2003年当初の目標であった既存品種よりわい性の性質を持ち、花付きが良く、花色が鮮明で濃い、小鉢生産に適する1系統を選抜した。2005年3月その形質が安定していることを確認し、同年6月農林水産省に品種登録出願した。
2.
品種の特性
1)
育苗期の側枝長や促成期の新梢長が短く、わい性である(表1、表2、写真1)。
2)
12月下旬加温開始の促成作型で、3月下旬に開花する中生種である(表2)。
3)
装飾花の色は鮮紫ピンク(No.9705)で、鮮やかである(表2、写真2)。
4)
花序は半球形の手まり咲で、がく片が丸く、商品性が高い(写真2)。

成果の活用面・留意点 1.
品種登録出願中であり、栽培には群馬県との許諾契約が必要である。なお、当面は県内の生産者に栽培を限定する。
図表1 218033-1.jpg
図表2 218033-2.jpg
図表3 218033-3.gif
図表4 218033-4.gif
カテゴリ あじさい 育種 育苗 新品種 品種 わい化

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