花色・花形に優れたバラ新品種「マリアージュ(仮称)」の育成

タイトル 花色・花形に優れたバラ新品種「マリアージュ(仮称)」の育成
担当機関 神奈川農技セ
研究期間 1980~2004
研究担当者 原 靖英
発行年度 2005
要約 切り花用スプレーバラ「マリアージュ」は、花色が鮮紫ピンクで花形は高芯咲き、花弁のタイプは半剣弁で縁部に波打ちがみられ、スプレータイプとしては中程度の花径である。切り花用品種として安定した収量が得られる。
キーワード バラ、新品種、スプレータイプ、マリアージュ
背景・ねらい バラは、花き栽培の主要な品目であるが、価格の低迷、産地間競争の激化、輸入量の増加等により生産状況は悪化しており、生産者の経営改善を図るためにも、海外育種ではなく独自の品種を育成することが必要となってきている。そこで、気候条件や作型に適合し、品質が高く、多収性の新品種を育成する。

成果の内容・特徴 1.
育成経過
2000年5月、ガラス温室内において、「当所育成中間母本86-44(花色:鮮紫ピンク、草姿:スプレータイプ)」を子房親に、「アリーナ(花色:淡黄ピンク、草姿:スプレータイプ)」を花粉親に用い、交配を行った。得られた種子を同年11月に播種し、2001年4月に花形、花色に優れるものを選抜した。
2.
品種の特性
花色は、花弁表面中央部が鮮紫ピンク(日本園芸植物標準色票9204)のぼかし模様、縁部が紫ピンク(同9203)である。花形は高芯咲き、花弁のタイプは半剣弁で、花弁縁部は波打ち(ウェーブ)がみられる。花弁数は31.3枚で、花径は満開時7.1cmで、スプレー品種しては中程度である。草姿は、1茎の花数(側蕾を含む)は8.4輪で、スプレーフォーメーションは良い。花茎の硬さは中程度でしっかりとしている。花持ちは良好で、特に冬期の花持ちに優れる(図1、表1~2)。
3.
生産性
養液耕栽培において、ピンク系スプレータイプの主力品種である‘ファンタジー’とほぼ同等の収量が安定して得られる(図2)。到花日数はやや長めであるが、平均切り花長は72.7cmで、高い品質の切り花が採花できる。

成果の活用面・留意点 1.
名称の‘マリアージュ’は仮称。
2.
神奈川県の勤務発明品種のため、種苗の増殖及び切花の生産には許諾契約が必要となる。
図表1 218036-1.jpg
図表2 218036-2.gif
図表3 218036-3.gif
図表4 218036-4.gif
カテゴリ 育種 経営管理 新品種 多収性 播種 ばら 品種

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