タイトル | 自生草花チョウジソウとエチゴトラノオの挿し木増殖法 |
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担当機関 | 福井園試 |
研究期間 | 2001~2005 |
研究担当者 |
小森治貴 坂本浩 |
発行年度 | 2005 |
要約 | チョウジソウとエチゴトラノオの挿し木は梅雨期がよく、挿し木と貯蔵条件はチョウジソウが、20~25℃の12時間日長3,500lux以上で、9週間までは穂木貯蔵がよい。エチゴトラノオは、20℃の8時間日長3,500lux以上で、6週間までは挿し穂貯蔵がよい。 |
キーワード | 自生草花、チョウジソウ、エチゴトラノオ、挿し木条件、貯蔵条件 |
背景・ねらい | 中山間地の農地保全や、農業者の所得確保には、省力的で商品性がある新規品目を導入して地域を活性化させることが考えられる。そこで、地域の気象風土に適応した自生草花の中から、チョウジソウ(絶滅危ぐII類)とエチゴトラノオの挿し木増殖技術について明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. チョウジソウ ・ 挿し木時期は、新梢が硬化する前の梅雨期がよく、挿し木時の日長は12時間でも十分に鉢上げ可能な苗ができる(表1、図1)。 ・ 挿し木時の温度は、20~25℃の範囲では発根に差がなく、照度は発根率から考えると3,500lux以上が適する(表2)。 ・ 暗黒下での貯蔵は、挿し穂で3週間までが可能で、それ以上では発根率が低下する。3週間以上貯蔵する場合には、穂木のまま貯蔵するのがよい(表3)。 2. エチゴトラノオ ・ 挿し木時期は、新梢が硬化する前の梅雨期がよく、挿し木時の日長は8時間で鉢上げ可能な苗ができる(表1、図1)。 ・ 挿し木時の温度は、乾物根重より20℃が優れ、照度は発根率から考えると3,500lux以上が適する(表2)。 ・ 暗黒下での貯蔵は、挿し穂で6週間までが可能で、それ以上では発根率が低下する(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 2品目とも挿し木45日後に、鉢上げ可能な苗になる。 2. 挿し木用土は、パーライトとくんたんを等量に混合して、発根剤にインドール酪酸液剤を使用する。 3. 挿し穂は半分に切った展開葉を2枚つけて、挿し穂基部を節直下で切り戻しし、長さ5~6cmに調整して管挿しする。挿し木する前に十分水揚げを行う。 4. 穂木や挿し穂の貯蔵温度は5℃で、貯蔵中に乾燥しないよう、ポリエチレンフィルムで密封する。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 乾燥 挿し木 中山間地域 |