タイトル | シクラメンの養分吸収特性の解明 |
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担当機関 | 栃木県農業試験場 |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
小玉雅晴 高崎正 |
発行年度 | 2005 |
背景・ねらい | シクラメンでは、簡易栄養診断を活用した施肥管理技術が普及してきたが、より省力化を図るため、肥効調節型肥料を用いた施肥管理技術を確立する。そのため、基礎データとして、生育ステージ別養分吸収量と生育の関係を調査し、養分吸収特性を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 展開葉数は、10月上旬まではほぼ一定的に増加する。10月中旬から11月中旬にかけて最も多く展開し、11月中旬以降はあまり増加しない。乾物重についても、葉は展開葉数と同様の推移を示す。花も10月上旬以降の増加が顕著であるが、塊茎および根は生育期間を通じ一定的に増加する(図1)。 2. 開花時の無機成分含有量は株当たり窒素927mg、リン酸176mg、カリ964mg、カルシウム380mg、マグネシウム356mgである。窒素を100とした場合の各成分の割合は、リン酸19、カリ104、カルシウム41、マグネシウム38である(表1)。 3. 無機成分は、各成分とも10月上旬までは一定的に吸収される。各成分とも10月から11月にかけて最も多く吸収され、11月以降の吸収量は少なくなる(図2)。 4. 生育ステージ別の1日当たりの養分吸収量は、カルシウムを除く各成分は主芽発達期から徐々に増加し、花蕾発育伸長期が最も多くなり、開花期は低下する。カルシウムは主芽発達期から開花期まで徐々に増加する(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 品種パステル系シューベルト、12月下旬播種、3月下旬2号、5月中旬3号、6月下旬4号硬質ポリポットに鉢替え、8月初旬5号プラスチック鉢定植の作型である。 2. 培地は赤土、籾殻堆肥、腐葉土、ピートモスを4:2:2:2の割合(体積比)に配合する。培地1L当たり、過燐酸石灰、重焼りんをそれぞれ1g、ようりん、腐植りんをそれぞれ2g加えたものを使用する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 栄養診断 管理技術 栽培技術 シクラメン 省力化 施肥 播種 品種 |