タイトル | 坊主不知ネギ新品種「足長美人」の育成 |
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担当機関 | 千葉農総研 |
研究期間 | 1998~2005 |
研究担当者 |
関 栄一 桑田主税 町田剛史 湯橋 勤 本居聡子 |
発行年度 | 2005 |
要約 | 坊主不知ネギ新品種「足長美人」は、主要病害のさび病に強く、収量性及び品質が優れている。軟白部には丸みがあり、基部が膨らみにくい。また、肉質が柔らかく、甘みが強く、食味は極めて良い。 |
キーワード | ネギ、坊主不知、5~6月どり、病害抵抗性、良食味 |
背景・ねらい | 通常の根深ネギは5~6月にネギ坊主(花茎)が出現して硬くなり、食用に適さないが、坊主不知ネギは抽台(花茎の出現)がなく、根深ネギの端境期である5~6月に出荷されている。現在の主要系統である「向小金系」は、さび病、ウイルス病に弱く、首の締まりや肉質の硬さなどの品質面で劣るので、病害に強く、収量性・品質の優れた坊主不知ネギ新品種を育成する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 育成経過 坊主不知ネギ在来品種「山口系」を子房親、千葉農総研育成坊主不知ネギ品種「五月姫」を花粉親として、1998年に人工交雑を行い、翌年に個体選抜、2000年以降系統選抜を行い、その中から有望な「育研3号」を選抜した。2004年に「足長美人」と命名し、登録申請を行い、2005年8月に出願公表された。 2. 「足長美人」の特性 1) 9月中旬定植における収穫時の分げつ数は6~8本、株重は重く、抽台がほとんど発生しないため、収量性は高く、5月上旬~6月上旬出荷に適している(表1)。 2) 葉鞘部(軟白部)の長さが35~40cmと従来品種より長く、分げつによる葉鞘部の扁平化が少なく、葉身の分岐点の締まりは良好である。分げつ性のネギにみられる葉鞘基部の膨らみは少なく、一本ネギに近い形状を有している(図1)。 3) 露地で自然発生するさび病は従来品種より少ない(図2)。 4) レンジ加熱、焼きネギのいずれでも、甘みが強く、肉質が柔らかい(図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 軟白部分が長く、柔らかいので、土寄せ時に大量の土をかけすぎると、曲がり規格が多くなる。 2. 軟白部の仕上がりが慣行品種より5日程度遅いので、5月上中旬収穫では、止め土35日後から、5月下旬以降の収穫では、同30日後から収穫を開始する。 3. 主要な病害に強いので、農薬使用量の削減が期待できる |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 病害虫 栽培技術 出荷調整 新品種 ねぎ 農薬 病害抵抗性 品種 良食味 |