タイトル | 血糖値上昇抑制効果を有する桑葉粉末を添加した味噌の製造法 |
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担当機関 | 新潟農総研食研セ |
研究期間 | 2003~2005 |
研究担当者 |
佐藤和人 佐藤眞治(新潟薬大) 太養寺真弓 中島正晴 渡辺 聡 |
発行年度 | 2005 |
要約 | 桑葉粉末を仕込み総量の2~5%添加し、発酵・熟成させることにより、桑葉粉末のざらつきのない濃緑褐色の血糖値上昇抑制効果を持つ桑葉添加味噌を製造できる。 |
キーワード | 桑葉粉末、味噌、ホルモール窒素、デオキシノジリマイシン、血糖値 |
背景・ねらい | 桑葉の有効利用を目的として、桑葉の血糖値上昇抑制効果の保持と青臭みを除去する処理方法を報告した(2005成果情報)。そこで今回は、日本人の食生活で主食と共に摂取する機会の多い味噌汁に着目し、桑葉粉末を添加した味噌の製造技術を開発するとともに、製造した味噌の血糖値上昇抑制効果を動物試験により検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 味噌を仕込む際に桑葉粉末を仕込み総量(処理大豆、麹、塩、水の合計)の2~5%加え、発酵・熟成することで、桑葉粉末のざらつきのない桑葉添加味噌を製造できる。 2. 桑葉添加味噌は、濃緑褐色で、桑葉無添加味噌と比較して若干粘りがあるものの、うま味の指標であるホルモール窒素含量が高くなる(表1)。 3. この桑葉添加味噌は、ラットに味噌/蒸留水懸濁液(250mg/ml)を1ml/kg、ショ糖/蒸留水(0.5g/ml)を2ml/kg経口投与するショ糖負荷試験において血糖値上昇抑制効果を有する(図1)。 4. 桑葉粉末に含まれる血糖値上昇抑制作用を持つデオキシノジリマイシン(DNJ)量は、 味噌の熟成期間中の減少はない(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 桑葉粉末の製造法は平成16年度技術・普及「有効成分を多く含む桑葉粉末の製造法」を参考にすること。 2. 添加する桑葉粉末の量が5%を超えると味噌が堅くなり、青臭みやざらつきが残るので、仕込みの際の加水量を調節すること。 3. 使用する桑葉粉末によっては含有する有効成分量に差があることから、血糖値上昇抑 制効果が変化する可能性がある。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 桑 大豆 |