タイトル | 専用収穫機と予乾方式を組み合わせた飼料イネの効率的な収穫調製 |
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担当機関 | 千葉畜総研 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 |
鈴木一好 染井英夫 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 1日に行なえる飼料イネの収穫・調製作業可能面積は、コンバイン型専用収穫機の場合6人体制で1.8ha、予乾方式の場合4人体制で1.5haであるが、作業の効率性や機械装備の特徴等を考慮して両方式を組み合わせると、6人体制で3.0haが可能となる。 |
キーワード | 飼料イネ、専用収穫機、予乾方式、収穫調製、作業面積 |
背景・ねらい | 専用収穫機による飼料イネ収穫とサイレージ調製は、稲の登熟期間と天候状態により作業可能期間が限られ、大規模面積になるほど適期内に行なうことが困難である。 そこで、暗渠等の施工により排水改良された圃場と軟弱圃場が混在する地区で可能な専用収穫機方式と予乾方式を組み合わせた効率の良い作業システムを提示する。 |
成果の内容・特徴 | 1. コンバイン型の飼料イネ専用収穫機方式と予乾方式を採用するコントラクタ組織の調査事例(1組織、3年間51圃場)から、収穫調製方式別の作業能率は表1となる。 2. 調査結果を基に経時的な作業モデルをつくり検討したところ、専用収穫機方式の場合、6人体制の作業で1.8ha/日が可能であるが、密封作業の実働時間は専用収穫機による刈取・梱包作業の約1/2である。また、予乾方式の場合、4人体制で1.5ha/日が可能であるが、刈取、集草、梱包作業の実働時間は運搬に関わる作業者の1/2~1/3と短く、両方式それぞれ作業時間配分に無駄がある(表2、表3)。 3. 専用収穫機と予乾方式を組み合わせた作業では、ホイルローダを1台増やし(計3台)2t低床トラック2台で運搬(11個積載/台)することにより密封作業を効率的に行うことができ、1日6人体制で最大3ha(専用収穫機で1.2ha、予乾方式で1.8haを処理し、全面積を1台のベールラッパで密封する)の収穫・調製が可能である(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. コントラクタ等の作業計画作成において基礎数値として活用できるが、作業可能面積は故障等の中断がまったくない場合である。 2. 実態調査による平均的な数値をもとに算出しており、極端な軟弱圃場や倒伏が激しい場合、圃場と密封・保管場所との距離が遠い場合(3km以上)では作業効率が低下する。 3. 専用収穫機方式と予乾方式では、収穫調製された稲発酵粗飼料の状態が異なる(穂・茎が偏在するか混合するか、水分率)ので、留意が必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | くり 収穫機 |