タイトル | 細断型ロールベーラを用いれば高品質発酵TMRが調製できる |
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担当機関 | 三重科技セ |
研究期間 | 2003~2005 |
研究担当者 |
平岡啓司 山本泰也 乾清人 浦川修司(三重県中央農業改良普及センター) |
発行年度 | 2006 |
要約 | 細断型ロールベーラは、飼料原料や養分含量の異なる自給粗飼料主体のTMR(混合飼料)でも、成形精度が高く高密度なラップサイロを調製できる。調製したラップサイロの発酵品質は、極めて良好で開封後の好気的変敗も認められない。 |
キーワード | 発酵品質、発酵TMR、好気的変敗、細断型ロールベーラ、成形精度 |
背景・ねらい | 自給粗飼料の利用拡大を図るため、細断型ロールベーラ技術を利活用した発酵TMRの調製・利用技術の開発が進められており、将来的にはTMRセンターでの利用が想定される。そのためには、農家の要望に応じた多様なTMRメニューに十分対応できる必要がある。 そこで、飼料構成を違えた6種類の泌乳牛用TMR(表1)を細断型ロールベーラで梱包した際の機械適応性(最大所要動力、損失率等)と、密封後ラップサイロで5~6週間貯蔵した発酵TMRの発酵品質および好気的安定性について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 細断型ロールベーラを用いて飼料構成の異なるTMRをベール成形しても、最大所要動力に有意な差は認められず、成形時の損失率も極めて低い高密度なラップサイロ調製が可能である。(表2)。 2. TMRの乾物率や飼料原料の違いにより発酵TMRの発酵品質に違いが認められるものの、いずれのTMRについてもV-スコアが90前後の良質な発酵TMRを調製することができる(表3)。 3. いずれの発酵TMRにおいても開封後24時間以内での品温の上昇、pH、VBN/TN、酪酸含量および酵母や糸状菌の増加は認められないことから、発酵TMRは飼料構成を違えても好気的変敗が抑制される(表4)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. TMRセンターにおいて細断型ロールベーラを利用した多様な発酵TMRを調製する際の基礎資料として活用できる。 2. 本成果は細断型ロールベーラを用いて調製した発酵TMRの結果であり、他の方式で調製した場合は別途検討が必要である。 3. TMRのベール成形にともなう細断型ロールベーラの耐久性および生産コストについては今後検討する必要がある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | コスト 乳牛 |