タイトル | メロン用簡易非破壊糖度計 |
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担当機関 | 神奈川農技セ |
研究期間 | 2002~2007 |
研究担当者 |
吉田誠 小清水正美 曽我綾香 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 近赤外分光法を利用した安価なメロン用簡易非破壊糖度計を開発した。本装置は、フィルタータイプ、透過型で、メロン糖度を非破壊的に測定し、メロンの糖度を予測標準誤差0.7~0.8Brix%の精度で予測することができる。 |
背景・ねらい | 農産物の高品質化が求められ、糖度を選果基準とした果物などでは近赤外分光法を用いた非破壊糖度選別機の選果場への導入が進んでいる。神奈川県では夏場の主要生産物としてメロンが栽培され、生産者から消費者への直接販売が行われている。そこで、生産者個人でも利用できるメロンの選果機として、近赤外分光法を用いた簡易なメロン用非破壊糖度計の開発を行う。 |
成果の内容・特徴 | 1. メロン切片のスペクトルデータ(近赤外分析装置NIRS6500(Foss NIRSystems)にて取得)を使用し、糖度の検量線作成及び評価を行うと、原スペクトル10nm間隔の波長を使用しメロン糖度を予測できる(表1)。 2. 本装置は、光源としてハロゲンランプを用い、ビーム整形ディフューザー、近赤外波長フィルター、光電変換素子などから構成され、メロン糖度を非破壊的に予測することができる(図1、2)。 3. 本装置によるメロン糖度の予測値の精度は、重相関係数(R)0.85、検量線作成時の予測標準誤差(SEC) 0.72、検量線評価時の予測標準誤差(SEP) 0.78、検量線評価時の誤差の平均値(Bias)-0.01(Brix%)である(2005年産、品種‘ホの2’)(表2)。安価で簡易な非破壊糖度計としては、十分な精度を確保している。 4. 本装置による測定時間は、約10秒である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 品種、栽培法によって糖度予測式(検量線)が異なる場合があるので、検量線の選定、作成には注意が必要である。 2. 本装置での糖度予測部位は、メロン個体内の糖度のバラツキを考慮し、赤道部より花痕部側の可食部としている。 3. 本装置は、株式会社ワイドテクノより発売予定である。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 近赤外分析 品種 メロン |