タイトル | カンショ「べにまさり」のいも肥大制御技術 |
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担当機関 | 茨城農総セ |
研究期間 | 2004~2005 |
研究担当者 |
樫村英一 折本美緒 鈴木正明 塚本心一郎 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 植え付け節数の違いは総いも収量や品質に影響は及ぼさないがサイズ別の収量に影響を与える。商品性の高い「べにまさり」生産にはL品・M品・S品の収量が最も増加する4節植えが適している。 |
キーワード | カンショ、べにまさり、植え付け節数、いものサイズ、収量 |
背景・ねらい | 「べにまさり」は粘質で焼き芋に大変向くことから県東部地域(鹿行地域)を中心に栽培され作付けが伸びているが、焼き芋には大き過ぎないM品が適しいる。また、L品は通常の箱詰め用として販売される他、M・S品は2~3本を袋詰め(1袋600g)販売し高単価で販売されている。生産現場からはL品かつM・S品を増加させる栽培技術が要望されているが、「べにまさり」は大いも(2L品以上)や丸いもになり易い。そこで植え付け節数がいもの肥大に及ぼす影響を検討し商品性の高い「べにまさり」を生産する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 植え付け節数2節植え~5節植えでは総いも収量はほぼ同等、A品率・丸品率も2節植え~5節植えに差は認められない(表1)。 2. 植え付け節数が多くなると1株当たりの着生いも数が多くなり、平均いも1個重が軽くなる(表1、図1)。 3. L品収量は2節植え~4節植えでは差は認められないが、5節植えは少なくなる(図2左)。 4. M・S品収量は2節植え・標準の3節植えより4節・5節植えが多い(図2左)。 5. 2節植えは2L以上収量が多くなり、5節植えは2S収量が多くなる(図2右)。 以上、植え付け節数の違いは総いも収量や品質に影響は及ぼさないがサイズ別の収量に影響を与え、2節植えは2L品以上の大いも収量が、5節植えはL品収量が少なく2S品の小いも収量が多い。さらに標準の3節植えより4節植えがL品・M品・S品収量が多い。このことから商品性の高い「べにまさり」生産には7節7葉の直立4節植えが適している。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 施肥窒素は標準(ベニアズマ並)、栽植密度は370~400株/a、黒マルチ栽培で7節7葉苗の健苗を直立植えし、在圃日数140日程度で収穫した結果である。 2. 「べにまさり」の苗を伸ばすには育苗温度を「ベニアズマ」より約3℃高めで管理する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 育苗 かんしょ 栽培技術 施肥 |