タイトル | WebGISを活用した三重県農用地土壌情報システム |
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担当機関 | 三重科技セ |
研究期間 | 2004~2004 |
研究担当者 |
安田典夫 出岡裕哉 村上圭一 |
発行年度 | 2006 |
要約 | WebGISを利用して県内の土壌図及び土壌調査データを農用地土壌情報システムとして構築した。Web上でこれらの情報検索が可能となるとともに、土壌診断・堆肥流通支援システムで土壌情報を有益に活用できる。 |
キーワード | WebGIS、土壌図、土壌情報システム |
背景・ねらい | 全国的には土壌環境基礎調査の定点調査における土壌情報データベースが整備され、土壌図自体のデジタル化は既に完了しており、これらの土壌図や土壌調査データを生産現場で利用できるシステムの開発が望まれている。一方、三重県においては全庁的に地理情報システム(以下GISという)を利用し、地図情報を共有化する目的で2003年度から「M-GIS」というシステムを構築し、県民生活に必要な情報サービスをWeb上で提供している。BR> そこで、Web上で稼働している三重県土壌診断・堆肥流通支援システム(MSCSS)のサブツールとして、「M-GIS」を背景図に利用することで三重県内の土壌図や土壌調査データなどの検索を可能にし、土壌情報を有益に活用できる三重県農用地土壌情報システム(MASIS)を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 本システムは、ユーザーがWeb上のサーバーからWebGISのシステム本体(M-GIS)、土壌図ポリゴンデータ、属性情報、背景図をダウンロードして稼働する。基本システムはM-GISであり、簡易作図、住所検索、面積測定などの機能を利用することや、M-GISで利用されている他の地理情報の地図を重ね合わせることができる。縮尺は、1/25,000~1/2,500まで任意に変更可能である。 2. 土壌図ポリゴンデータには地力保全基本調査のデジタル土壌図を土壌図及び調査地点のシンボル属性情報には地力保全基本調査データベースを利用しており、土壌群、土壌統群、土壌統、県土壌統あるいは県土壌区で分類表示される(図1)。 3. ポリゴンやシンボルなどの空間コンテンツの属性情報は、容易に検索・参照できるとともに、ポリゴンや土壌調査地点を表したシンボルであるフラッグを選択することで参照できる。空間コンテンツ属性情報は、土壌区別に土壌の生成、分類、平均的な理化学性などの特徴が一覧表形式で表示される(図2)。 4. Web上で稼働している「土壌診断・堆肥流通支援システム」と連動していることから、本システムにおける土壌図の属性情報を「土壌診断・堆肥流通支援システム」で活用できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. すでにデジタル化されている土壌図と定点調査データ、土壌診断結果を組み合わせて土壌図上で最新の土壌調査データをモニタリングでき、営農情報としての活用が期待される。 2. 本システムでは、地力保全基本調査の土壌図(1/50,000)を用いているため、大縮尺に合わせると、測地系が異なるため、境界線の一部については明瞭でない場所がある。 3. 本システムの利用は、M-GISへの登録作業と「土壌診断・堆肥流通支援システム」への土壌情報登録が必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | データベース 土壌環境 土壌診断 モニタリング |