タイトル | トマトすすかび病は葉かび病抵抗性に関係なく発病する |
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担当機関 | 三重科技セ |
研究期間 | 2005~2005 |
研究担当者 |
黒田克利 鈴木啓史 |
発行年度 | 2006 |
要約 | トマトすすかび病は、葉かび病抵抗性品種および抵抗性を持たない品種のいずれも発病することから、トマト品種のすすかび病抵抗性は、葉かび病抵抗性と関係がない。 |
キーワード | トマト、すすかび病、葉かび病、抵抗性品種 |
背景・ねらい | トマトすすかび病は、1951年に山田によって病原菌(Pseudocercospora fuligena)、発生生態、生理的諸性質、中部地方の被害について報告されているが、その後は発生が問題になる病害ではなかった。しかし、近年、トマトすすかび病の発生が全国的に問題になっており、注意を促すために病害虫防除所の特殊報が多く出されている。発生は、葉かび病抵抗性品種の栽培圃場で多く認められることから、品種の葉かび病抵抗性とすすかび病の発病の関係を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. トマトすすかび病と葉かび病の葉裏の病徴が酷似しているため、肉眼での判別は難しいが、光学顕微鏡で分生子を形態観察すれば容易に判別できる(図1)。 2. トマトすすかび病は、葉かび病抵抗性品種の「感激73」、「桃太郎コルト」、「桃太郎 ファイト」、「桃太郎ヨーク」、「ごほうび」、「麗容」および抵抗性を持たない品種「ハ ウス桃太郎」、「桃太郎8」、「桃太郎J」、「千果」、「ココ」のいずれもほぼ同程度発病 する。このことから、トマトすすかび病は、品種の葉かび病抵抗性の有無に関係なく発 病する(表1、図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 葉かび病抵抗性品種の栽培圃場で、葉かび病に酷似した症状が認められた場合、すすかび病発生のおそれがある。 2. トマトすすかび病の抵抗性品種を育成するための基礎資料となる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 抵抗性 抵抗性品種 トマト 病害虫防除 品種 |