タイトル | 簡易電気柵及びワイヤーメッシュ柵を適正管理することでイノシシ害防止効果が高まる |
---|---|
担当機関 | 山梨総農セ |
研究期間 | 2003~2005 |
研究担当者 |
本田剛 加藤成二 |
発行年度 | 2006 |
要約 | 簡易電気柵及びワイヤーメッシュ柵は非常に高い効果が得られる。トタン柵の効果はやや劣る。簡易電気柵の効果を高めるためには、1500V以上の電圧を確保し、最下段の電柵線の高さを25cm未満に保つことが重要である。 |
キーワード | イノシシ害、簡易電気柵、ワイヤーメッシュ柵、トタン柵、管理 |
背景・ねらい | 獣害防止技術として、電気柵(恒久・簡易型)、防護柵が導入されているが、維持管理方法等の不備による効果低下が認められるため、既存技術の効果を確認するとともに、問題点及び改善策を検証し、獣害防止技術水準の向上を図る必要がある。そこで、個人で対応可能なイノシシ害簡易防止技術として活用されている簡易電気柵、トタン柵、ワイヤーメッシュ柵について、その効果を調査をする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 簡易電気柵及びワイヤーメッシュ柵を適正に管理することにより、被害を防ぐことができる。トタン柵は効果が劣る。また、設置管理は効果に影響を与える(表1)。 適正な管理とは圃場の四方を包囲するよう柵を設置すること、柵下の隙間を排除すること(簡易電気柵では25cm未満)である。簡易電気柵ではこれに加え1500V以上の電圧を確保すること、ワイヤーメッシュ柵では5mm径以上の頑強な資材を使用することを適正な管理項目に加える。 2. 簡易電気柵において、被害防止効果に最大の影響を与える設置管理項目は電圧の確保である。最下段の電柵線高さを25cm未満に保つこと(柵下隙間)がこれに次ぐ管理項目である(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 簡易電気柵を集落単位で設置する場合は、管理の不徹底が発生しやすいため、効果は低下しがちである。漏電防止のため、防草シートの利用も検討する余地がある。 2. ワイヤーメッシュを利用する場合は、太さ5mm以上の資材を使用する必要がある。細いワイヤーではイノシシの力により容易に折り曲げられる。 3. トタン、ワイヤーメッシュの固定は確実に行う。イノシシ成獣がハナで70kg程度のものを持ち上げることを考慮する。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 防護柵 |