タイトル | 飼料中粗脂肪の簡易推定法 |
---|---|
担当機関 | 新潟畜産研 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 |
平栁恵子 小柳渉 |
発行年度 | 2007 |
キーワード | 粗脂肪、飼料、ジエチルエーテル、簡易推定法 |
背景・ねらい | 家畜(牛、豚、鶏)の生産性の維持、向上のためには、飼料中粗脂肪含量を適正範囲内とすることが重要である。また、一般的に、脂肪含量の多い食品残さを飼料として利用するためには、粗脂肪の測定が欠かせない。しかし、常法では大量のジエチルエーテルや専用機器が必要であり分析に長時間を要するため、高価な機器がなくても普及指導機関等で簡易に推定できる方法を開発し、適正な飼料給与につなげる。 |
成果の内容・特徴 | 1. 表1の手順で粗脂肪が簡易に推定でき、作業時間は約90分と常法の2日間に比べ短く、操作も容易である。 2. ソックスレー脂肪抽出器を使わずに、保存瓶・家庭用ホットプレート・弁当用アルミカップ等安価な家庭用器具等を使用して分析できる。 3. 表2の試料を用いた常法(ジエチルエーテル抽出法)と簡易測定法の標準誤差は0.8%であり、高い精度で飼料の粗脂肪含量を分析できる(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本法は0.01g秤量の秤、振とう器、ドラフトを備えた普及指導機関等で活用できる。 2. 食品残さの飼料利用時にも活用できる。 3. 常法によっても粗脂肪が測定できないエキスパンド状の飼料(浮餌)、粉末状油脂を原料とするほ乳子牛用代用乳等及び脂肪酸カルシウムを含む乳用牛のサプリメントは分析できない。 4. ジエチルエーテル45ml中に抽出される粗脂肪分が0.8g以下となるように試料の量を調整する。 5. 振とう時にサンプルがろ紙からこぼれないように注意する。 6. ホットプレートで加熱する時は突沸により試料が飛び出さないよう温度を加減する。 7. ジエチルエーテルは可燃性、引火性があるのでドラフト内で保護手袋を着用して取り扱い、作業途中のエーテル揮発量をなるべく少なくする。(MSDS:Material Safty Data Sheetを参照のこと) |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 簡易測定 鶏 豚 |