タイトル | 分離給与方式で乳生産に影響しない稲発酵粗飼料の収穫時期 |
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担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 2003~2007 |
研究担当者 |
関誠 島津是之 高橋英太 伊藤徹三 湯川智行(中央農研北陸) |
発行年度 | 2007 |
要約 | 分離給与の飼育方式において、乳量30kg程度の乳牛に給与するチモシー乾草の半分程度を、「夢あおば」の稲発酵粗飼料に代替する場合、出穂後12日~33日までの収穫時期で乳生産に影響を及ぼさない。 |
背景・ねらい | 稲発酵粗飼料は、飼料自給率向上を図る上において重要な飼料作物に位置づけられ、その栽培面積は、今後も増加することが見込まれる。しかし、天候や収穫機械の制約等から収穫時期が幅広くなっている。さらに、混合飼料の主要な粗飼料源として、流通乾草と比較試験は多く見られるものの、分離給与方式での検討は少ない。 そこで、分離給与方式において、出穂後日数が異なる稲発酵粗飼料が乳生産に及ぼす影響について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 稲発酵粗飼料は「夢あおば」を出穂後12日目(12d区)、23日目(23d区)、33日目(33d区)に、材料を細切し、高密度にロール状に圧縮成形でき汎用型飼料収穫機(現在生研センターで開発中、平成21年市販予定)により収穫・調製し、チモシー乾草を体重の1.55%給与するチモシー区に対して、0.85%を各収穫日の稲発酵粗飼料に代替する4区を設定(表1)し、泌乳中期以降の乳牛8頭を用いて1期を3週間とする4×4ラテン方格法により飼養試験を実施している。 2. 刈り取り時期の違いにより稲発酵粗飼料の成分に違いはある(表2)ものの、飼料摂取量、乳量および乳成分率に差は認められない(表3)。 3. ルーメン液のpH、総VFA濃度およびその組成に差はなく、血液中の諸成分についても区間に差はなく、正常値の範囲にあった(表4)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 分離給与方式の飼育管理において稲発酵粗飼料を利用する場合に参考となる。 2. 出穂後11日以前、または、出穂後34日以後に収穫した「夢あおば」の稲発酵粗飼料については未検討である。また、他の地域や他の品種での適合性は検討していない。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 収穫機 飼料作物 乳牛 品種 |