家畜ふん堆肥のEC上昇と無機成分の関係

タイトル 家畜ふん堆肥のEC上昇と無機成分の関係
担当機関 静岡畜研
研究期間 1998~2007
研究担当者 佐藤克昭
亀山忠
藤井信吾
芹澤駿治
発行年度 2007
要約 家畜ふん堆肥の電気伝導度(EC)は、家畜の種類に関係なく、堆肥中のカリウムおよび塩化ナトリウムと相関が高いため、ECの高い堆肥はカリ肥料の減肥によって塩類障害を回避する必要がある。
キーワード 家畜ふん堆肥、電気伝導度(EC)、カリウム、塩化ナトリウム
背景・ねらい 近年、戻し堆肥を水分調整材として利用する場合が増えたことなどにより、家畜ふん堆肥のECが高くなる傾向にあるが、耕種農家はECの高い家畜ふん堆肥の利用に消極的になっている。そこで、静岡県内における家畜ふん堆肥のEC上昇と含有無機成分の関係について調査し、ECが高い堆肥の利用上の注意点を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
平成19年度静岡県堆肥共励会に出品された堆肥の平均ECは平均7.01±1.58dS/mで、家畜ふん堆肥の品質推奨基準で示されたEC 5dS/m以下の家畜ふん堆肥は9点(全出品点数の12%)である。ECはすべての畜種の堆肥で、平成11年度の1.5~2.3倍の値に上昇している。平成18・19年度に収集した家畜ふん堆肥のpH、ECおよび無機成分間の相関関係を計算すると、ECと最も相関が高かった無機成分はカリウム(r=0.79)であり、次いで塩化ナトリウム(r=0.76)である。また、全窒素、アンモニウム態窒素、硝酸態窒素およびリンとECとの相関はいずれも低い(表1)。家畜ふん堆肥のECとカリウムおよび塩化ナトリウム濃度の関係は、いずれの畜種でもカリウムおよび塩化ナトリウムで相関が高く(図1・図2)、堆肥のECが上昇する原因は、畜種に関係なく、これらの塩の蓄積によるものであると考えられる。

成果の活用面・留意点 1.
ECの測定は乾物重量との比が1:10となるよう蒸留水を加え、30分振とう後、EC電極で測定する。塩化ナトリウムの濃度はカリウムの1/3以下であったため、家畜ふん堆肥のECに与える影響はカリウムよりは小さいものと考えられる。高いECの家畜ふん堆肥はカリウムを多く含むため、堆肥から供給されるカリを計算し、同時に施用するカリ肥料を減肥して塩類障害を回避する必要がある。

図表1 218580-1.gif
図表2 218580-2.gif
図表3 218580-3.gif
カテゴリ 肥料

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