種子なしビワ品種「希房」の大苗育成技術

タイトル 種子なしビワ品種「希房」の大苗育成技術
担当機関 千葉農総研
研究期間 2004~2006
研究担当者 佐藤三郎
八幡茂木
発行年度 2007
要約 種子なしビワ品種「希房」を1月中・下旬に揚げ接ぎしてから、直径25cm、高さ25cmの布製ポット(底面は防根布)に移植し、加温施設(夜間最低気温5℃)で養成することにより活着率が90%以上になり、移植に適した分枝数4本以上の大苗を育成することができる。
キーワード 種子なしビワ、「希房」、大苗、接ぎ木、育苗ポット、苗木育成
背景・ねらい 種子なしビワの早期産地化に適した苗の要件は、初期収量性の高い大型の苗であること、低樹高栽培に適した分枝の多い苗であること、移植が容易であることの3点が挙げられる。そこで、初期から生産性が高い大苗を育成するために、加温及びポット育苗による苗の生育促進効果を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
接ぎ木の時期は、1月中旬が優れ、3月下旬に接ぎ木したものと比較して幹径が大きくなる(表1)。
2.
接ぎ木の方法は、居接ぎよりも揚げ接ぎが適する。この方法によると1等苗が多くできる(表2)。
3.
接ぎ木苗育成用として適するポットの種類・大きさは、布製ポット(直径25cm、高さ25cm)において最も苗の生長量(幹径、樹高、葉数、枝数)が大きい(表3)。
4.
接ぎ木後に施設で育成した接ぎ木苗の活着率は90%以上と明らかに高くなり、生長量(幹径、樹高、葉数)も優る(表4)。

成果の活用面・留意点 1.
接ぎ木後はポット内の温度上昇と乾燥防止のために、苗木はポット植えのまま土中に8分目まで埋めて管理する。
2.
接ぎ木後は、接ぎ木部をポリエチレン製の小袋で被覆すると、発芽が1週間程度早くなる。なお、発芽後は直ちに外す。
3.
2年生までに定植すると植え痛みはほとんど起こらない。
4.
この技術は、二倍体の栽培品種の苗木育成にも利用できる。
5.
布製ポットはグンゼ株式会社で販売しており、直径及び高さ25cmポットの価格は240円/枚である。

図表1 218587-1.gif
図表2 218587-2.gif
図表3 218587-3.gif
図表4 218587-4.gif
カテゴリ 育苗 乾燥 栽培技術 接ぎ木 低樹高 びわ 品種

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