播種前整地によるコムギ不耕起播種栽培の高品質・多収のための施肥法

タイトル 播種前整地によるコムギ不耕起播種栽培の高品質・多収のための施肥法
担当機関 愛知農総試
研究期間 2006~2008
研究担当者 谷俊男
杉浦和彦
林元樹
小出直哉
遠藤征馬
野村有美
発行年度 2007
要約 コムギ品種「イワイノダイチ」による10月下旬播種の播種前整地による不耕起栽培において、肥効調節型肥料を播種同時に播種条に施肥し、1月下旬と3月上旬に窒素成分で2kg/10aを2回追肥することで、高品質・多収栽培が実現できる。
キーワード コムギ不耕起栽培、極早播き、施肥法、収量・品質、イワイノダイチ
背景・ねらい コムギ梅雨前収穫を目指す早播き栽培技術として、肥効調節型肥料を用いた不耕起V溝播種機による不耕起栽培(以下、不耕起栽培)を検討したところ、11月上旬の早播き栽培で収量・品質が安定することが明らかとなった(2005年度関東東海推進会議成果情報)。しかし、大規模営農が梅雨前収穫を実現するには、さらに播種期を拡大することが必要である。そこで、作業競合がなく、天候が安定している10月下旬の極早播き不耕起栽培の施肥体系を確立し、高品質・多収生産を図る。

成果の内容・特徴 1.
不耕起栽培は、10月下旬に播種しても、凍霜害、倒伏などの発生はなく、生育は順調で、収量・品質は安定している。
2.
10月播種不耕起栽培に1月下旬と3月上旬に窒素成分でそれぞれ2kg/10a追肥を行うと耕起栽培に比べ収量、容積重は高くなる。また、蛋白質含量は外観品質1等の範囲で高くなる(表1)。
3.
2kg/10aの 2回追肥は、4kg/10aの1回追肥と比べ、施肥量は同じであるが、蛋白質含量・容積重が変わらずに、収量は高くなる(表2)。

成果の活用面・留意点 1.
この成果は播種前整地を行った不耕起V溝播種機による播種の結果である。
2.
この追肥法は、播種前整地時に基肥を、播種同時同条に肥効調節型肥料を施用する体系に行うものである。なお、この肥効調節型肥料は、シグモイド型30日タイプ被覆尿素とシグモイド型40日タイプ被覆尿素を1:1に混合した肥料である。

図表1 218679-1.gif
図表2 218679-2.gif
カテゴリ 肥料 栽培技術 施肥 大規模営農 播種 品種 不耕起栽培

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