ダイズ「すずおとめ」の奨励品種採用(予定)

タイトル ダイズ「すずおとめ」の奨励品種採用(予定)
担当機関 伊賀農業研究室
研究期間 2001~2007
研究担当者 宮本啓一
松井未来生
村上高敏
山川智大
神田幸英
発行年度 2007
キーワード ダイズ、納豆用小粒、すずおとめ、奨励品種
背景・ねらい 三重県の大豆作(作付面積2930ha)は、主に豆腐に用いられる「フクユタカ」が作付面積の95%以上を占めている。しかし、実需者から、県産でより納豆に適した小粒大豆の生産要望を受けて、2002年頃から九州沖縄農業研究センター育成の「すずおとめ」が栽培され始めた。2007年産で約30haの作付けがあり、それを使った納豆が市販されている。今後さらに需要の拡大が見込まれることから、「すずおとめ」を奨励品種に採用し、生産の振興を図る。

成果の内容・特徴 1.
「すずおとめ」は、粒形が球で、白目で裂皮が少なく、百粒重が10g程度の小粒大豆である(表1)。
2.
「すずおとめ」は「フクユタカ」と比較して、次のような特徴がある。成熟期は、6月末播種では18日程度、7月中旬播種では7日程度早い早生品種である。主茎長は同等でやや長く、耐倒伏性は「フクユタカ」と同様に高くない。稔実莢数は多いものの百粒重が小さいため、収量性はやや劣る。腐敗粒の発生はわずかに多いが、裂皮は少なくて外観品質は概ね同等である(表1、表2)。
3.
一般的に食味評価が高い北海道産「スズマル」の納豆との食味比較では、軟らかくて「香り」の評価は低い。しかし、「糸引き」は同程度で、「味」については良好であり、納豆用原料として概ね良好な評価である。(表3)。
4.
適正播種密度は平方メートル当たり20粒程度である。主茎長、倒伏程度および収量は播種密度の影響が大きく、播種密度が平方メートル当たり30粒を超える高密度になると倒伏を助長して減収する(表2、図1左)。
5.
6月中の播種では、倒伏程度が「3」以上の著しい倒伏となりやすいが、7月上中旬播種では倒伏が軽減される。(図1右)。

成果の活用面・留意点 1.
栽培予定地域は県内全域で、当面の普及予定面積は約60haである。
2.
成熟期が「フクユタカ」よりも1週間以上早いため、収穫作業の分散が可能である。
3.
小粒であることから、適正播種密度とするため播種量(百粒重10gで播種量0.2kg/a)に留意する。

図表1 218682-1.gif
図表2 218682-2.gif
図表3 218682-3.gif
図表4 218682-4.gif
カテゴリ 大豆 播種 品種 良食味

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