タイトル | 大麦のカドミウム吸収の品種・系統間特性 |
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担当機関 | 栃木農試 |
研究期間 | 2003~2007 |
研究担当者 |
亀和田國彦 中山恵 京島理恵 |
発行年度 | 2007 |
要約 | 非汚染ほ場、Cd添加土壌で栽培した大麦の子実中Cd含有率は、品種間差があり、Apam及びあまぎ二条等で高く、2727(GRIN)及び大系HL138-8-7等で低い傾向がある。 |
キーワード | カドミウム、大麦、子実、品種間差 |
背景・ねらい | 穀類(そば、小麦、米を除く)のカドミウム(Cd)の基準値は、CODEX委員会において0.1mg/kgが採択されたが、麦類のCd含有率の調査結果は希少で、実態は明らかになっていない。そこで、本県の主要農産物である大麦について、Cd吸収の品種・系統間特性を検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 非汚染ほ場(0.1MHCl抽出Cd 0.20mgkg-1、表1)で栽培した大麦の子実中Cd含有率は、0.01~0.07mgkg-1の範囲に分布する。品種間の比較では、Apam、あまぎ二条及びカシマムギ等が高く、一方、2727(GRIN)、大系HL138-8-7、RisoM56及びSpartan等は低い傾向である(図1)。 2. 非汚染土壌にCdを添加(T-Cd 1.6mgkg-1、3.0mgkg-1)することにより、大麦の子実中Cd含有率は上昇する。Apam及びカシマムギは相対的に高く、2727(GRIN)、RisoM56及びSpartanは、相対的に低く、非汚染ほ場と同様の傾向である。これら低水準の3品種は、土壌中Cd含有率が3.0mgkg-1でも、0.01~0.07mgkg-1である。一方、サチホゴールデン及スカイゴールデンは、非汚染ほ場での子実中Cd含有率は比較的低いものの、Cdの添加によって、相対的に高くなる傾向にある(図2) |
成果の活用面・留意点 | 1. 子実中Cd含有率は、栽培年次による差が大きかったが、品種間の傾向はおおむね同様だった。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 大麦 小麦 そば 品種 |