タイトル | アカヒゲホソミドリカスミカメの増殖を抑制する転作牧草地の草種および作付体系 |
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担当機関 | 富山農技セ |
研究期間 | 1989~2007 |
研究担当者 |
青木由美 村岡裕一 吉島利則 中川俊昭 |
発行年度 | 2007 |
要約 | アカヒゲホソミドリカスミカメの羽化率はイタリアンライグラスで飼育した場合に高く、夏作牧草のスーダングラスやソルガムで低い。本種の増殖は夏作牧草の単作またはイタリアンライグラスの1番草の刈取り後に夏作牧草を栽培する二毛作体系で抑制される。 |
キーワード | アカヒゲホソミドリカスミカメ、牧草、二毛作体系、イタリアンライグラス、スーダングラス、ソルガム |
背景・ねらい | 斑点米カメムシ類の主要種であるアカヒゲホソミドリカスミカメは、水田畦畔、雑草地、牧草地などで増殖し、水田に侵入して斑点米被害を発生させる。本種の発生源対策として、畦畔および雑草地の草刈りや本田防除と合わせた畦畔への薬剤散布が実施されており、水田に隣接する転作牧草地においても省力的かつ効果的な対策が求められている。そこで、各種牧草における本種の羽化率および発生消長を調べ、本種の増殖を抑える草種や作付体系を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 実験室内で各種牧草を餌とした幼虫の羽化率は、イタリアンライグラスで最も高く、夏作牧草のスーダングラスおよびソルガムで低い。また、茎葉のみより穂も与えた場合に、羽化率が高くなる傾向がある(図1)。 2. ソルガム草地やイタリアンライグラスの1番草の刈取り後のスーダングラス草地では、イタリアンライグラス草地やペレニアルライグラスとリードカナリーグラスの混播草地に比べて本種の虫数が少なく推移し、特に幼虫の発生は顕著に少ない(図2)。 3. 以上のことから、夏作牧草の単作またはイタリアンライグラスと夏作牧草を組み合わせた二毛作体系によって本種の増殖が抑えられる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. イタリアンライグラスと夏作牧草を組み合わせた二毛作体系により自給粗飼料の生産量を増加させることができる。 2. 周辺水田内への成虫の移動分散を防ぐため、水稲の出穂期頃に牧草の刈取りは行わない。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 病害虫 イタリアンライグラス 雑草 水田 ソルガム 二毛作 斑点米 斑点米カメムシ 防除 薬剤 |