タイトル |
牛群検定情報データベースの構築による高度利用 |
担当機関 |
静岡畜研 |
研究期間 |
2007~2008 |
研究担当者 |
笠井幸治
山岸健二
小林幸惠
赤松裕久
土屋貴幸
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発行年度 |
2008 |
要約 |
牛群検定情報データベース及び検定情報分析システムを構築することにより、効率的な成績表の作成が可能になった。また、牛群検定成績をインターネット等により送信することで、迅速なフィードバックが可能となった。
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キーワード |
乳用牛、牛群検定
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背景・ねらい |
酪農家における生乳生産量、生乳品質の向上のために牛群検定の実施は必要不可欠だが、成績表が届くまで時間がかかり、フィールドで検定成績を利用する為には、高度な知識と労力等が必要である。そこで、牛群検定情報の解析(飼養管理、繁殖情報)方法の検討と迅速に酪農場で応用できるフィードバックシステムの確立を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 乳成分からの飼養管理、繁殖管理の解析手法の検討
① 乳成分及び繁殖情報データベースの構築 鳥取県大山乳業協同組合の取組みを参考に、検定組合から送信される検定記録を基にデータベース(Microsoft Access)を構築した。 ② 効果的な検定情報分析システムの構築 データベースより個別の検定成績表(表1、図1、2)を作成するシステムを構築し、自動評価プログラムによる乳成分評価、繁殖成績評価及びコメントシートからなるファイル(Microsoft Excel)を作成する。 - 牛群検定情報の早期フィードバック方法の検討
① 各検定組合からの検定情報の早期取得方法の検討 検定組合からの検定情報(一次処理済データ)を迅速に取得するため、E-mailを使用することとした。 ② インターネット等を介したデータフィードバック方法の検討 メール配信ソフトを使用した連絡網を配備し、検定成績表を検定組合員、所属検定組合及び農林事務所(家畜保健衛生所)に同時配信することにより、関係指導機関との情報の共有及び連携指導体制の構築を図る(図3)。 - システムの普及
県内5検定組合のうち4ヶ所でシステムの利用を開始し、平成20年12月現在47農場で運用を開始しており、普及率は60.3 % (47/78)である。 また、生産者へのデータフィードバックは、サンプル採取後1週間以内を目標として実施している。 今後は、農場の本システム利用による経営改善効果を検証する予定である。
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成果の活用面・留意点 |
- 牛群検定データの評価・解析等に要する時間の大幅な短縮が可能である。
- 自動評価が可能になったことで、評価者によらず生産者に同一基準の評価結果を返すことができる。
- 牛群検定成績データをE-mailで送受信することにより、同一の情報を関係者全員に同時に迅速にフィードバックすることができる。
- 検定情報を関係機関で共有することで、より効率的な生産者指導が可能である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
経営管理
飼育技術
データベース
乳牛
繁殖性改善
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