ミニカボチャ雌花着生節位に及ぼす育苗期最低温度の影響と直立式立体栽培法

タイトル ミニカボチャ雌花着生節位に及ぼす育苗期最低温度の影響と直立式立体栽培法
担当機関 愛知農総試
研究期間 2004~2007
研究担当者 浅野裕司
発行年度 2008
要約 育苗期の最低温度や品種により雌花の着生節位が異なり、最低温度25℃では着生節位が高く、つる長が長くなる。ネットを利用した直立式立体栽培では、つるを斜めに誘引するとつる長を長くできる。
キーワード ミニカボチャ、立体栽培、ネット誘引、着生節位
背景・ねらい ミニカボチャは手頃なサイズのミニ野菜として、また直売向けの品目として需要の拡大が見込まれる品目の一つである。施設を利用するミニカボチャの半促成作や抑制作では、育苗期の温度条件が異なり、雌花の着生節位も大きく異なるが、着生節位についての検討が十分にされていない。そこで、雌花の着生節位に及ぼす育苗期の温度の影響を明らかにし、施設栽培における立体栽培技術を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 立体栽培の方法は、鉄線等を利用してネットを直立に張り、つるを誘引する。施設栽培では、過繁茂とならないよう、つるをネットの先端で摘芯し、腋芽のつるはすべて取り除く。
  2. 栽植密度222株/a(1本仕立て)、高さ1.8m(市販キュウリネットの幅)の場合、一果重と収量性から、着果数は一つる当たり3または4果が良い(表1)。
  3. 育苗期の最低温度や品種により雌花着生節位が異なり、最低温度25℃の育苗では、雌花の着生節位が高く、摘芯までのつる長が長くなる(表2)。
  4. 抑制作「坊ちゃん」の雌花着生節位は、「栗坊」より高くなる(表3)。
  5. 摘芯までに必要なつる長を確保できるようネットへ誘引する。ネットの紐に添って斜めに誘引するとつる長を長くでき、誘引の作業性が良い(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 雄花の開花は、同節位の雌花に比べ10日以上遅く、育苗期が低温となりやすい半促成作では、15~20節以下の交配時に花粉が採取できないことがある。しかし、高さ1.8mで栽培し、斜めに誘引した場合には、低い節位で授粉できなくとも、高い節位で授粉できる。
  2. 「坊ちゃん」の抑制作では、雌花着生節位が高くなるため、斜めに誘引するとともに、ネットの先端でつるを伸ばす等、摘芯までのつる長を長くする。
図表1 218883-1.jpg
図表2 218883-2.gif
図表3 218883-3.gif
図表4 218883-4.gif
カテゴリ 育苗 かぼちゃ きゅうり 栽培技術 施設栽培 品種

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