タイトル |
種子調製後加温処理による早期出荷コシヒカリ種子の発芽勢向上技術 |
担当機関 |
福井農試 |
研究期間 |
2006~2008 |
研究担当者 |
野崎伸一
松田豊治
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発行年度 |
2008 |
要約 |
極端な遅植えは避け、収穫後30℃で乾燥することにより、発芽勢(5日目の発芽率)、が高くなる。種子調製後に発芽勢の低い種子を15℃~30℃で一定期間加温することにより、発芽勢を飛躍的に向上させることができる。
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キーワード |
種子、コシヒカリ、発芽勢、移植時期、加温
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背景・ねらい |
本県は水稲種子の県外移出量が約525tと全国第2位の産地である。 コシヒカリの主な移出先である四国を中心とする西南暖地の播種時期が早い栽培では、十分な発芽率を持つ種子においても発芽勢が低いために発芽の不揃いが問題になることがある。 そこで、発芽勢の高いコシヒカリ種子生産技術を確立することにより、福井県産種子の評価を高め、県外向け販売量の拡大を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 極端な遅植えを行わないことにより、発芽勢の低下が回避できる。
但し、登熟期の気温が高くなると移植時期にかかわらず発芽勢が低くなる場合があるので、適切な乾燥や加温処理により発芽勢を高めることを検討する。(表1)。 - 30℃で乾燥することにより発芽勢、発芽率の向上が期待できる(表2)。
- 11月上旬に発芽調査を行い、発芽勢が40%以下の場合に加温処理を行い、60%以上の発芽勢を確保する。
この場合、発芽勢が10%程度の種子は20℃で8週間または30℃で4週間、30%程度の種子は15℃で8週間または20℃で2週間加温することにより、目的の発芽勢を確保できる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 適応地域は県内の採種地。
- 発芽勢の目標値(60%)は早期出荷(1月)において発芽不揃いの問題が発生しなかった16年から19年において12月時点の発芽勢が50.5%~58.7%であったことを基に設定した。
- 貯蔵施設で加温を行う場合、全ての種子の穀温が所定の温度になるまでに一定の期間が必要と考えられるため、それを考慮して加温の期間を決定する。
※参考20kgの種子袋の場合、中心部まで所定の温度になるのに15℃では3日、20℃では5日、30℃では6日必要である。 - 発芽調査方法
1区100粒、3反復で前処理を行っていない種子を濾紙2枚敷きのシャーレに入れ、10ccの水を加え、25℃で加温した。 発芽勢、発芽率はそれぞれ発芽試験開始後5日目、14日目の数値である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
乾燥
出荷調整
水稲
播種
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