| タイトル | ドップラー式超音波流速センサーによる小規模河川の簡易流量測定法 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)農業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター |
| 研究期間 | 1999~2002 |
| 研究担当者 |
吉田正則 村上敏文 |
| 発行年度 | 2001 |
| 要約 | 小規模河川の流量は、ドップラー式超音波流速センサーを用いることにより、簡易、確実、詳細に測定できる。 |
| キーワード | 小規模河川、流量、ドップラー式超音波流速センサー、簡易、確実、詳細 |
| 背景・ねらい | 小規模河川(川幅10m、河岸高3m程度)の流量デ-タは、中山間農業集水域から生じる汚濁負荷量などを算定するうえで、不可欠な要素である。しかし、流量せき法、手計測流速法、水位流量法など従来の方法では、せきの設置条件や洪水タイミング、さらにはH-Qループ(水位Hと流量Qの関係が輪を描く現象)の発生などが障害となり、実測流量を得ることは必ずしも容易ではなかった。そこで、人工小水路向けに開発されたドップラー式超音波流速センサーを用いて、小規模河川の流量を、簡易、確実、詳細に測定する方法(センサー法)を提案する。 |
| 成果の内容・特徴 | 1. 本センサー(I社製)は、小型・軽量のため(長さ20cm、幅4cm、高さ3cm、重さ1.8kg)、河川内への容易が簡単であり、河川管理者からの設置許可が得やすい。また、観測者が河川内へ立ち入る必要がないため、洪水時の観測がより確実に行えるほか(図1)、流速から流量を算定する方式のため、H-Qループの影響が詳細に評価できる(図2)。 2. 本センサーは、流心が位置する河道中央付近に設置し、ステンレスチェーンによって川岸に固定する(図1)。そして、センサー設置点の深さ方向平均流速Vs(m/s)を、30分に1回の頻度で自動測定する。 3. 今回観測を行った小規模河川では、Vsと流水横断面平均流速Vm(m/s)のあいだにつぎの関係が認められた(図3)。 Vm=0.344Vs+0.121Vs2 (r2=0.938) [1] したがって、センサー法による流量Qs(m3/s)は、[1]式に流水横断面積A(m2)を掛け合わせた、つぎの式から求めることができる。 Qs=Vm・A=0.344A・Vs+0.121A・Vs2 [2] 4. 豪雨時観測などの結果から(図4はその一例)、Vsが降雨や水位の変化に的確に反応し、[2]式による流量の精度も、手計測流速法に対して±6%と、ほぼ実用レベルに達していることが確認された。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. Vmは、手計測流速法で実測し、Aは、圧力式水位計による川の水位と、測量による河床横断面積の関係から推定する。 2. VsとVmの関係は、河川ごとに求め直したほうがよい。 3. センサーがゴミや泥などに埋没すると欠測になるので、速やかに除去する。それでも欠測が多いときは、測定回数を増やす(1分間に1回の頻度まで設定可能)。 4. センサーは、DC12Vバッテリーと太陽電池パネルで周年駆動する。 5. 機材・施設等に要した費用は、一式約100万円である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 中山間地域 |
| 傾斜地域圃場における排水不良対策 |
| 出水の周囲に林帯を持たせることによる夏季の気温緩和効果 |
| 油圧ブレーカを利用したスパイラル杭の省力的・効果的施工技術 |