施設キュウリの養液土耕栽培における葉柄汁液を用いた簡易栄養診断

タイトル 施設キュウリの養液土耕栽培における葉柄汁液を用いた簡易栄養診断
担当機関 高知農技セ
研究期間 1998~2000
研究担当者 恒石義一
発行年度 2001
要約 キュウリの養液土耕(灌水同時施肥)栽培において、抑制栽培では上位節の主枝および側枝の葉柄汁液の硝酸イオン濃度を3000~6000ppm、半促成栽培では同様に5000~1500ppmで維持することにより、安定した収量が得られる。
キーワード キュウリ、抑制栽培、半促成栽培、汁液診断、養液土耕、施肥量低減
背景・ねらい 養液土耕栽培法の特長を生かすためには、土壌および植物体の養分状態に応じた肥培管理技術の確立が必要である。
そこで、キュウリの養液土耕栽培における葉柄汁液中の硝酸イオン濃度を用いた植物体養分の簡易診断法について、抑制栽培(9~12月)および半促成栽培(2~5月)で検討する。
成果の内容・特徴
  1. 栄養診断に用いる葉柄は、生育段階に合わせて主枝の上位節から主枝の上位節の第1次側枝およびその第2次側枝の中・上位節と採取節位を進展させる(図1、2)。
  2. 抑制栽培の汁液中の硝酸イオン濃度の目安は、10月(摘心前後)~12月には主枝14~18節および上位節の第1次側枝において3000~5000ppm、第2次側枝伸長後には第2次側枝(生長点から8~5節)において4000~6000ppmとする(図1)。
  3. 半促成栽培の汁液中の硝酸イオン濃度の目安は、3月(摘心前後)~4月中旬には主枝14~18節において3000~5000ppm、4月下旬~5月および第2次側枝伸張後には上位節の第1次側枝や第2次側枝(生長点から8~5節)において1500~3000ppmとする(図2)。
  4. 半促成栽培においては、施肥量を70~80%としても、汁液中の硝酸イオン濃度は比較的安定しており、対照区と同等以上の収量が得られた(図2、3)。
成果の活用面・留意点
  1. 葉柄の採取は、生育状態が同様な数株の同節位から行う。汁液は、採取した葉柄を1cm程度に切断し、ニンニク絞り器等で採取する。分析は、純水で100倍希釈して小型反射式光度計や硝酸イオン試験紙などで実施する。
  2. 整枝方法は、摘心栽培であり、主枝18節摘心、5節までの雌花と第1次側枝は全て除去、第1次側枝の6~9節と15~18節は1節、10~14節までは2節摘心、第2次側枝は放任とした。
図表1 219125-1.jpg
図表2 219125-2.jpg
図表3 219125-3.jpg
カテゴリ 栄養診断 簡易診断 きゅうり 施肥 にんにく 肥培管理

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