タイトル |
傾斜地レタス作の省力機械化栽培管理作業体系 |
担当機関 |
愛媛県農業試験場 |
研究期間 |
1997~2001 |
研究担当者 |
河内博文
才木康義
大西力
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発行年度 |
2001 |
要約 |
慣行のレタス作体系に、乗用型移植機、ブームスプレーヤ、クローラ型運搬車装着式トンネル掛け機、移植時の少量灌水技術を導入することにより、傾斜地の栽培においても作業時間は40~50%省力化でき、収量も対照と同程度以上である。
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キーワード |
レタス、乗用型移植機、ブームスプレーヤ、傾斜地、作業時間、省力化
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背景・ねらい |
愛媛県の中山間地域では、露地葉菜類の殆どは傾斜地での生産であり、生産者の高齢化が進展していることから、労働生産性が低下しており、既存の栽培体系では高収益生産は望めない。 そこで、傾斜地レタス作において、低コスト育苗技術と機械化による省力栽培管理技術を組み合わせた省力機械化栽培管理作業体系を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 移植作業は、乗用型移植機の導入により、手植えに比べ、作業時間を夏秋どりで77%、冬春どりで72%短縮できる(表1)。
- 病害虫防除作業は、乗用型管理機搭載型ブームスプレーヤの導入により、動力噴霧機体系に比べ、作業時間を80%短縮できる(表1)。
- 移植後の灌水作業は、ブームスプレーヤの効率利用により、動力噴霧機によるホース灌水体系に比べ、作業時間を夏秋どりで39%、冬春どりで36%短縮できる(表1)。
- うね立てマルチ張りは、トンネル被覆に使うクローラ型運搬車装着式トンネル掛け機を一部改良して利用することにより、機械作業時間は市販のうね立て成型マルチャと変わらないが、1人作業ができることから、作業時間を50%短縮できる(表1)。
- 育苗作業は、くん炭混合培地+希釈海水育苗技術を導入することで、作業時間はわずかに増加するが、苗の活着は良好で、出荷収量は対照と同程度以上である(表1、2)。
- これらの新技術導入部分の作業時間の合計は、夏秋どりで21.0h/10a、冬春どりで35.4h/10aとなり、対照に比べ各々52%、36%短縮できる(表1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 移植後の灌水では、ブームスプレーヤの水平ノズル中央2個の噴板を外して利用する。
- トンネル掛け機はマルチ張り用とするため、トンネル掛け具地上高を下げ、その前方に風除けスクリーンを装着し、運搬車の輪距は栽植様式に合わせて改良する。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
育苗
機械化
傾斜地
栽培技術
栽培体系
出荷調整
省力化
新技術導入
中山間地域
低コスト
病害虫防除
レタス
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