‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’果実の冴えの評価

タイトル ‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’果実の冴えの評価
担当機関 岡山農総セ
研究期間 1999~2001
研究担当者 高野和夫
田村史人
村谷恵子
発行年度 2001
要約 果実の冴えには、果実の緑色、果粉の厚さ、果肉の硬さの3要因が大きく影響している。冴えの良い果実は冴えの悪い果実に比べて、クロロフィルが少なく、果粉が多い傾向にあるとともに、果肉が硬く、光の反射率が高い傾向にある。
キーワード マスカット、冴え、クロロフィル、近赤外
背景・ねらい マスカットの品質判定基準の一つに冴えがあり、冴えの良い果実は高値で取り引きされる。しかし、果実の冴えが何を基準に判断されているかは不明である。そこで、冴えに関与する要因を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 冴えの良い果実は冴えの悪い果実に比べ、クロロフィルの吸収域である676nmにおける吸光度が低く、果粉が多く、果肉が硬い傾向がある(表1、図1)。
  2. 果肉が硬い果実ほど、反射光測定時の吸光度スペクトルが下方にシフトし、878nmにおける吸光度が低下する傾向にある(図1)
  3. 反射光測定時の吸光度スペクトルから判断して、果粉が多く硬い果実は、果粉が少なく軟らかい果実に比べ、果実表面での光の反射率が大きいため、冴えが優れると評価されるものと推察する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. クロロフィルの少ない果実ほど冴えの評価は高まるが、少なすぎる果実は白けた状態となり、外観が劣る。最適なクロロフィル量は果実の差吸光度(676-878nm)で0.4~0.6程度である。また、色に関しては緑色が退色した後の色調の影響も大きく、今後検討を要する。
  2. 果肉は硬すぎると白けた外観となる。最適な硬さはハンディHIT(100-400)値で35~45と考える。
図表1 219154-1.jpg
図表2 219154-2.jpg
図表3 219154-3.jpg
カテゴリ ぶどう

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