タイトル | ラナンキュラスの茎頂培養法および増殖培養法 |
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担当機関 | 香川県農業試験場 |
研究期間 | 1998~2001 |
研究担当者 |
古市 崇雄 村上 恭子 |
発行年度 | 2002 |
要約 | ラナンキュラスは、培地に抗生物質とPVPまたはカザミノ酸を添加することで70~80%の茎頂から植物体が再生する。また、15/10℃(明期10時間/暗期14時間)条件下で増殖培養することにより約1年で1茎頂あたり約300~2500株に増殖可能である。 |
キーワード | ラナンキュラス、茎頂培養、抗生物質、大量増殖 |
背景・ねらい | ラナンキュラスは、塊根による栄養繁殖で栽培を続けてきたためウイルス病が蔓延し、切り花品質が低下して問題になっている。そこで、ウイルスフリー化および優良苗の大量増殖を目的として、茎頂培養法および増殖培養法を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 茎頂培養は、BA0.01mg/lおよびNAA0.01mg/l、ゲルライト5g/lを添加しpH5.6に調整したMS基本培地を用いる。さらに抗生物質セフォタキシムナトリウム600mg/lを添加することで雑菌の生育が抑制され(表1)、PVPまたはカザミノ酸500mg/lを添加することで再生植物体の水浸状化が回避され、70~80%の再生率が得られる(表2)。 2. 増殖培養は、植物ホルモンとしてBA0.05mg/lおよびNAA0.01mg/lを添加したMS培地を用い、15/10℃の変温条件下で行う(表3)。15/15℃の場合、品種により葉の黄変および奇形が生じる。 3. 以上の培養法により、茎頂を培地に置床してから約1年で1茎頂あたり約300~2500株に増殖可能である(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 今後、培養技術を県種苗協会に移管し、種苗供給体制を整備する。 2. ラナンキュラスは日長に非常に敏感で長日条件下で休眠に入るため、培養および順化時の日長は11時間以下にする。 3. 順化後は、ネット被覆等で再感染防止に留意する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 繁殖性改善 品種 ラナンキュラス |