タイトル | 大豆品種「サチユタカ」の奨励品種採用 |
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担当機関 | 奈良農技セ |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 |
野村貴浩 西尾和明 浅田幸男 杉山高世 土井正彦 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 大豆品種「サチユタカ」は「ニシムスメ」に比べ安定多収で、莢先熟になりにくい。蛋白質含有率は同程度であるが、豆腐加工適性は高く、県内における栽培適性にも優れるため、奨励品種に採用する。 |
キーワード | 大豆、サチユタカ、奨励品種、莢先熟 |
背景・ねらい | 奈良県内の大豆作のほとんどは「ニシムスメ」だが、近年、莢先熟の現象が見られ、収量、品質の低下が問題となっている。これに伴い、本県の栽培条件に適し、豆腐加工適性にもすぐれた品種の導入が強く求められている。 |
成果の内容・特徴 | 本県の主要な品種である「ニシムスメ」と比較した場合の「サチユタカ」の特性については以下の通りである。 1. 開花期、成熟期ともに4日程度遅い(表1、表2)。 2. 主茎長・一次分枝数はほぼ同じで、茎の太さはやや太い(表1、表2)。 3. 収量比は113~124%と高く、百粒重も2.0~6.3g重い(表1、表2)。 4. 粗蛋白質含有率はほぼ同程度であるが、食味の評価が高く、豆腐加工適性に優れる(表1、表3)。 5. 成熟期における葉の落葉がよいので莢先熟になりにくく、コンバインを用いた収穫に適する。 6. 裂皮粒が発生しやすい(表1、表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 県内全域で栽培可能である。 2. 播種適期は6月中旬から下旬。最適栽植密度は1平方メートル当たり14本程度。6月上旬以前及び7月以降に播種すると収量はやや低下する(データ省略)。 3. ウイルスにより褐斑粒が発生する恐れがあるので、健全種子を播種するとともに、アブラムシ防除を行なう。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 加工適性 栽培条件 大豆 播種 品種 防除 良食味 |