タイトル | 水稲品種「ヒノヒカリ」の乾田不耕起直播栽培技術 |
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担当機関 | 高知県農業技術センター |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
岩崎昭雄 山崎幸重 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 高知県における「ヒノヒカリ」を用いた不耕起乾田直播栽培法では、春季代かきと除草剤を組み合わせた除草体系とともに、浸種による出芽の安定を図る。播種量は10a当たり8kg用意し、施肥には140日タイプの緩効性被覆肥料を用いる。 |
キーワード | 不耕起乾田直播、ヒノヒカリ、除草技術、浸種、春季代かき |
背景・ねらい | 水稲機械移植栽培に比べて大幅な省力化が可能な栽培法として、不耕起乾田直播栽培法がある。しかし、本栽培法は瀬戸内地域の平野部を中心に普及しており、高知県のような多雨地域における適応性や雑草防除法および本県の奨励品種を用いた栽培法について、体系立った研究は行われていない。このため、本技術は県内の一部地域で導入されているものの収量が低く、安定生産に至っていない。そこで、良食味品種「ヒノヒカリ」を用いた南海多雨地域向け不耕起乾田直播栽培技術を確立する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 播種の1~2カ月前に、水稲の刈り跡へ直接入水して耕うんする「春季代かき」を行い、自然落水後乾燥させてほ場を固める。これにより、冬春雑草の防除とともに播種精度向上のためのほ場均平化および粗大有機物の埋没が図られる(図1、表1)。 2. 種籾は3~4日間浸種後、風乾して播種深度3~4cmで播種する。苗立数の目標は約170本/m2で、播種量は10a当たり8kgである。なお、浸種、風乾後の種子は室内で4日間程度貯蔵できる(図1~3)。 3. 施肥は播種直前に行い、肥効期間140日タイプの緩効性被覆肥料を10a当たり窒素成分で12kg表面散布する(図1、2)。 4. 播種後の雑草防除は、水稲の出芽までにグリホサート液剤とプロメトリン・ベンチオカーブ乳剤を散布する。さらに、播種3週間後にシハロホップブチル・ベンタゾン液剤を散布する(図1、表1)。 5. 播種約1カ月後の水稲4~5葉期に入水を行い、以後はできるだけ湛水状態を保ち、入水約1週間後に粒剤の本田用除草剤を散布する(図1、表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 10a当たりの資材費等は稚苗移植栽培に比べて約1万円多いが、労働時間は5時間以上少なく、作業内容も軽労働であるとともに小区画の不整形な水田でも導入可能で、普通期栽培地域での作業受委託組織の経営規模拡大や経営の合理化に活用される。 2. 浸種はハト胸状態までとし、播種は覆土が団子にならない水分状態で行う。なお、播種時期は、5月上旬から地域の稚苗移植の晩限よりも2~3週間程度早い時期までに行う。 3. 播種前から晴天で播種後も好天が続き、ほ場が乾燥している場合は、播種後に入水してほ場全体を潤した後、直ちに落水する。その際、滞水部ができないように注意する。 4. 漏水の激しいほ場や用水の乏しいほ場では実施しない。なお、漏水防止対策として、春季代かき時のポリシート張り機によるポリシートの埋設が有効である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 病害虫 肥料 乾燥 乾田直播 規模拡大 経営管理 栽培技術 雑草 直播栽培 省力化 除草 除草剤 水田 水稲 施肥 播種 品種 防除 良食味 |