食品残さ堆肥の製造における副資材の選定

タイトル 食品残さ堆肥の製造における副資材の選定
担当機関 大阪食とみどり技セ
研究期間 2002~2004
研究担当者 磯部武志
辰巳 眞
発行年度 2002
要約 生ゴミ等食品残さの堆肥化では、ヤシ殻リサイクル品であるココヤシ繊維を副資材として用いると、植物に悪影響を与えることなく、簡易に、施用効果の高い堆肥の製造が可能となる。
キーワード 生ゴミ堆肥、副資材、ココヤシ繊維、施用効果
背景・ねらい 食品リサイクル法が施行され、各地で食品由来廃棄物の堆肥化への取り組みや製造された堆肥の利活用が促進されているが、副資材の種類により製造される堆肥の性質が異なり、品質も不明瞭である。そこで、入手の容易さやリサイクルの観点から実用的な副資材を選定し、製造した堆肥化物について幼植物検定法および栽培試験により障害性の有無、施用効果を検証する。
成果の内容・特徴 1.
入手の容易さやリサイクルの観点から実用的な副資材を4種類選定したが、生ゴミ(100人規模の養護施設の食堂から排出される調理残さや食べ残しを含む生ゴミ、平均排出量約20kg/日)の堆肥化は、表1に示す簡易な方法で行える(表1)。堆肥化物の品質の目安とされているC/N比をみると、いずれの区でも10~20であるが、もみがら区やおが粉区では全炭素が30%以上であるためC/N比が比較的高くなる(表2)。
2.
堆肥化物に含まれる障害要因の有無判定のためのシャーレを用いた幼植物試験の結果、ココヤシ繊維区、もみがら区、牛ふん堆肥区では障害性は認められない。おが粉区ではコマツナの根の伸長阻害作用がみられる(図1)。
3.
花崗岩風化土を1/5000aポットに入れ、窒素成分で10kg/10aおよび20kg/10aとなるように生ゴミ堆肥を全層施用し、コマツナを用いた栽培試験を行った結果、ココヤシ繊維区では対照区を上回る生育がみられ、施用効果の高い堆肥である(図2)。
成果の活用面・留意点 1.
ココヤシ繊維はヤシ殻から製造されているため、海外からの輸入品となり、コストがかかる(100円/kg程度)。
2.
生ゴミ堆肥では食塩など調味料に由来する塩類含有量の高さが問題となる場合があるが、生ゴミの堆肥化処理前に十分に水を切ることで水溶性塩類濃度を減少させることが可能である。
図表1 219374-1.gif
図表2 219374-2.gif
図表3 219374-3.gif
図表4 219374-4.gif
カテゴリ コスト こまつな

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