砂および活性炭ろ過法によるロックウールバラ排液の浄化技術

タイトル 砂および活性炭ろ過法によるロックウールバラ排液の浄化技術
担当機関 花き栽培研究部
研究期間 2001~2002
研究担当者 國田丙午
香口哲行
延安弘行
梶原真二
発行年度 2002
要約 砂ろ過法では、バラロックウール耕排液のNH4-N、PおよびFe濃度は低下するが浮遊物を除去できる。しかも、糸状菌密度を低減する。活性炭ろ過法は、さらなる相乗効果はないが、排液が脱色できる。
背景・ねらい 循環方式でのバラのロックウ-ル耕による養液栽培では、排出した溶液を再利用するために、排液中の沈殿物による灌液チューブの目詰まりや、病原菌混入による病害蔓延の危険性が高まることが懸念される。そこで、生産者が比較的安価で自作できる砂と活性炭を用いた緩速ろ過法によるろ液中の無機成分と微生物数の変動を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
砂ろ過槽(容積:約300L)は、内径60cm、高さ100cmの塩ビ製の円筒型タンクを用い、砂および砂利はそれぞれ140L、30Lとする。交換を容易にするために土のう袋に小分けにし、ろ過槽内にできるだけ隙間なく積み上げる。砂は、粒径約0.2mmで脱塩済みのものを使用する。活性炭ろ過槽(容積:約54L)は、縦35cm×幅50cm×高さ30cmの角型コンテナを用い、活性炭は粒状でヤシガラを素材としたもの(粒径:3~5
mm)を使用し7.5Lとする(図1)。
2.
バラの排液200Lの内、まず100Lを湛水した後ろ過を開始し、残りの100Lを随時注入する。なお、ろ過流量は流出弁を調整して毎分120~400mLの範囲とする。
3.
無機成分濃度は、砂ろ過によりNH4-N、PおよびFeがやや低下する。活性炭で再ろ過するとNH4-N、PおよびFeはさらに著しく低下し、逆にMnは上昇する。その他の無機成分濃度は、砂と活性炭でろ過処理してもろ過前と差はない。(表1)。
4.
砂ろ過により、ろ液中の糸状菌数は減少するが、細菌数はろ過前とほぼ同等である。そして、活性炭で再ろ過したろ液中の糸状菌と細菌数は砂ろ液とほぼ同等と変化しない(表2)。しかし、活性炭処理によって、排液の淡黄色が脱色され無色となる。
5.
透過率(濁りの度合いを示す)は、砂と活性炭処理を100とすると、砂ろ過のみで99、ろ過前では94となる(表2)。
成果の活用面・留意点 1.
砂および活性炭ろ過装置を組み入れた循環方式では、排液のろ過後のNH4-N、PおよびFe濃度が低下することから、給液中のこれら成分の濃度が低下するため、新規溶液にろ過による除去量を予め添加しておく必要がある。
2.
砂交換は、設定流量を下回った時、活性炭は脱色作用が低下した時を目安とする。
図表1 219384-1.gif
図表2 219384-2.gif
図表3 219384-3.gif
カテゴリ ばら 養液栽培

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