水稲無除草剤栽培における機械除草と米糠施用の抑草効果

タイトル 水稲無除草剤栽培における機械除草と米糠施用の抑草効果
担当機関 滋賀県農業総合センター
研究期間 1996~2004
研究担当者 高田 勇
山田善彦
中井 譲
中橋富久
藤井吉隆
発行年度 2002
要約 5月中旬移植の水稲無除草剤栽培で、移植直後から7月初旬まで深水管理し、1回目の機械除草を代かき12~13日後に行ってから、2回の機械除草を行うと抑草効果がある。さらに、米糠施用と機械除草を組み合わせると、効果の高い抑草対策が可能となる。
キーワード 水稲無除草剤栽培、深水管理、機械除草、米糠施用
背景・ねらい 現在、水稲の無除草剤栽培技術を確立することが求められており、その技術開発と普及が緊急の課題となっている。そこで、機械除草による効率的な抑草作業法と米糠施用の抑草効果を検討する。
成果の内容・特徴 1.
除草対策を行わずに、移植直後から7月初旬まで水深7cm以上の深水管理を行うと、水深3~5cmの場合より、ノビエ、カヤツリ、アゼナを抑草でき、コナギの発生を少なくすることができるが、ホタルイの発生を少なくすることができない(表1)。
2.
機械除草は、小型のガソリンエンジン(1.5kW、2サイクルエンジン)で転車を回転させながら条間を除草する歩行型3条の作業機を用いる。
3.
機械除草による抑草対策を講じる場合、移植直後から7月初旬まで深水で管理し、1回目の機械除草を代かき12~13日後に行い、その後、機械除草を2回行うと、代かき47~52日後の雑草発生量は、無処理区の23~36%に抑草できる。その後、ノビエとホタルイを対象とする手取り除草を10a当たり約10時間行うと、収量は除草剤栽培の約80%となる(表1,図1)。
4.
代かき2日後(移植翌日)に、無洗米製造過程で精製される粒状の米糠100kg/10aを手散布すると、代かき11日後には高い抑草効果が認められ、米糠施用と機械除草を組み合わせると、効果の高い抑草対策が可能となる(表2,3)。
成果の活用面・留意点 1.
移植直後から深水管理を行うため、草丈20cm以上、葉令4.0葉以上の健苗を用いる。
2.
機械除草による抑草対策を講じる場合、1回目の除草作業が代かき3週間後以降になると、3回の機械除草を行っても抑草効果が低くなる。また、機械除草が2回では、1回目の機械除草を、代かき12~13日後に行っても抑草効果が低くなる。
3.
農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)に基づく、有機栽 培米の生産技術として活用できる。
図表1 219397-1.gif
図表2 219397-2.gif
図表3 219397-3.gif
図表4 219397-4.gif
カテゴリ 病害虫 栽培技術 雑草 除草 除草剤 水稲 水管理

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