タイトル | 丹波黒大豆のコンバイン年明け収穫技術 |
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担当機関 | 京都農総研 |
研究期間 | 2001~2001 |
研究担当者 |
天野 久 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 丹波黒大豆を1月中旬まで立毛で置いておくと子実水分が20%以下、茎水分は35%以下まで乾燥しコンバイン収穫が可能となる。大豆・そば用コンバインで収穫すると機械損傷粒は2%以下と少なく、省力大規模生産が可能となる。 |
キーワード | 丹波黒大豆、コンバイン、年明け収穫、乾燥 |
背景・ねらい | 丹波黒大豆は土地利用型作物として省力大規模生産を行うことが必要である。また近年黒大豆は健康食品として注目されるようになり、年明け以降の需要も多くなっている。 そこで、乾燥の省力化と効率的収穫による大規模生産を目指した丹波黒大豆のコンバインによる年明け収穫技術を確立する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 丹波黒大豆の一般的な収穫時期である11月下旬の黒大豆の子実水分は約40%、茎水分は約70%と高水分の状況にある。しかし、冬季の降水量が少ない亀岡市、丹波町では子実の水分は1月上旬以降で20%以下、茎の水分は1月中旬で35%以下まで乾燥し、1月中旬になると大豆・そば用コンバインでの収穫が可能となる(図1、図2) 。 2. 亀岡市において1月18日に大豆・そば用コンバイン(K社製DC1SU-コーンケーブレスアンダーブロー方式)で収穫したところ、作業時間は10a当たり0.7時間と慣行と比べて20分の1になる(表1)。 3. 台風による倒伏はみられたものの、倒伏は中程度で、刈取り時の飛散及び刈り残し子実は極めて少なく(1.6%)、収穫精度は良好である(表2)。 4. コンバイン収穫による子実の機械損傷率は2%以下と低く、慣行のスレッシャで脱粒した場合との差はない(表1)。 5. 1月中旬まで立毛状態でほ場に放置しても、かび粒等の発生は少なく、品質への影響もない(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 丹波黒大豆は種皮に傷がつきやすいのでコンバイン(K社製DC1SU)の脱粒部のプーリを低速用に換え、脱穀ロータの回転数を約450rpmに減速させて脱粒する。 2. この技術は日本海側気候のような冬季に降水量が多い地域には適さない。 3. コンバイン導入により生産費が高くなり、また年明け出荷に伴い販売価格が低下するので、導入するには栽培面積が4ha以上あることが望ましい。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 乾燥 出荷調整 省力化 そば 大豆 |