キュウリの断根接ぎ木苗における台木子葉の重要性

タイトル キュウリの断根接ぎ木苗における台木子葉の重要性
担当機関 大阪府食とみどり技セ
研究期間 2002~2002
研究担当者 森川信也
発行年度 2002
要約 台木子葉の片方を切除する片葉切断接ぎと両方とも残す割り接ぎでは、接ぎ木時に台木の根を残す場合、キュウリ接ぎ木苗の生育に差は見られないが、台木の根を断根すると割り接ぎによる接ぎ木苗が片葉切断接ぎ木による苗に比べ、生育が良好となる。
背景・ねらい ウリ科苗の接ぎ木の機械化においては、台木子葉の片方を切除する片葉切断接ぎを機械化した装置は開発されているが、慣行の手作業で行われている挿し接ぎ、割り接ぎは台木子葉を両方とも残す接ぎ木方法であり、苗生産現場からは台木子葉を切除しない接ぎ木苗生産の装置化が強く要望されている。そこで、台木子葉を両方とも残す接ぎ木装置の開発を目的に、割り接ぎと片葉切断接ぎによるキュウリ接ぎ木苗の接ぎ木後の生育状況を比較検討する。
成果の内容・特徴 1.
接ぎ木時に台木の根を残す場合、接ぎ木後12日目、18日目、26日目のキュウリ接ぎ木苗の葉数、胚軸長のいずれにおいても、割り接ぎ、片葉切断接ぎの間で有意な差は見られない(表1)。
2.
台木の根を残し接ぎ木する場合、接ぎ木後18日目のキュウリ苗の穂木、台木子葉、台木胚軸、根の各部位の乾物重は、台木子葉では割り接ぎ2枚、片葉切断接ぎ1枚と子葉の枚数が異なるため差が見られるが、穂木、台木胚軸、根は接ぎ木方法の違いによる差は見られない(表2)。
3.
接ぎ木時に台木の根を切除する断根接ぎ木では、接ぎ木後7日目の根の本数、根長は接ぎ木方法の違いによる差は見られないが、乾物重は穂木、台木子葉、台木胚軸、根のいずれの部位においても差が見られ、割り接ぎが片葉切断接ぎを上回る(表3)。
4.
断根接ぎ木では、接ぎ木後19日目の葉数および穂木、台木子葉、台木胚軸、根の乾物重で割り接ぎが片葉切断接ぎを上回るが、胚軸長、根長は接ぎ木方法の違いによる差がみられない(表4)。
成果の活用面・留意点 接ぎ木苗について高い活着率を得るためには、穂木と台木の胚軸径の差が小さくなるよう、穂木と台木の播種日を調整することが望ましい。
図表1 219424-1.gif
図表2 219424-2.gif
図表3 219424-3.gif
図表4 219424-4.gif
カテゴリ 機械化 きゅうり 台木 接ぎ木 播種

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