タイトル | 「田屋(たや)なす」大果収穫のための台木と着果法 |
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担当機関 | 山口農試 |
研究期間 | 2001~2005 |
研究担当者 |
重藤祐司 刀禰茂弘 内藤雅浩 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 山口県の伝統野菜である「田屋なす」の雨よけ普通栽培では「トルバム・ビガー」を台木として育苗し、3本仕立てで、各主枝の着果節位3、5段目を摘花して栽培することにより、6段目まで1果重400g以上の大果を収穫できる。 |
キーワード | ナス、伝統野菜、接ぎ木、台木、整枝法、着果制限 |
背景・ねらい | 山口県の伝統野菜である「田屋なす」は果実の大きさと肉質の良さを特長とするナスであり、その大きさを活かして料亭等での利用要望もあり、一般のナスとの差別化による販売を行おうという産地も芽生えつつある。しかし、「田屋なす」は樹勢が弱く、大果による着果負担も大きいことから、大果はごく初期に収穫される果実に限られている。 接ぎ木や着果・整枝法の改良により、株あたり大果(400g以上)の収穫果数を増やすとともに、収穫期間を延長する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 草勢を強く維持するために、台木に「トルバム・ビガー」を用いた接ぎ木栽培とする(表1)。 2. 3本仕立てで着果制限することにより、一果重400g以上の大果の収穫果数が増加する(表2)。 3. 着果節位3及び5段目を摘花することにより、着果節位6段目まで400g以上の果実を収穫でき、収穫期間も延長できる(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 台木に「トルバム・ビガー」を用いる場合、冬季は接ぎ木活着率が低い傾向があるため、苗を多めに準備する方が良い。 2. 気温が高くなると果実肥大が悪いので、適応作型は4月下旬に定植して6月上旬~7月中旬に収穫する作型、または9月上旬に定植して9月下旬~11月上旬に収穫する作型とする。 3. 露地栽培では雨よけ栽培に比べて果実の肥大が劣る。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 育苗 栽培技術 台木 接ぎ木 伝統野菜 なす |