タイトル | 夏秋ギク型小ギクの暗期中断処理による盆出荷作型の開発 |
---|---|
担当機関 | 兵庫農総セ |
研究期間 | 2000~2004 |
研究担当者 |
小山佳彦 石川順也 和田 修 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 自然開花期が7月上旬から8月上旬の小ギクから選抜した暗期中断に感応する品種は、暗期中断処理終了後の到花日数を把握するだけで、高需要期である盆に合わせた計画生産ができる。 |
キーワード | 小ギク、開花調節、暗期中断、到花日数、品質 |
背景・ねらい | 最近の暖冬あるいは春先の高温の影響で、盆出荷を目指した露地の小ギク栽培は開花期が安定せず、需要期である盆前に品薄になる現象が生じている。そこで、盆前に計画的に出荷するために暗期中断に感応する夏秋ギク型品種を選抜し、暗期中断処理終了後の到花日数の時期的あるいは年次変化を基に盆出荷に向けた作型を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 自然開花期が7月上旬から8月上旬咲きの21品種のうち、13品種が暗期中断処理(22~3時)下で4月12日に定植し、6月6日に処理を終了する作型において、暗期中断に感応し、7月16日(「島娘」)~8月15日(「涼風」)に開花する(表1)。 2. 暗期中断処理下で品種「みのる」を4月19日から1週間毎に6月20日まで10回定植し、暗期中断処理期間を一定(54日)にした場合、処理終了後の到花日数は自然日長の変化に対応して増減する(図1)。 3. 暗期中断に感応する「白鳥」他8品種における自然開花日は、年次による変動が大きいが、暗期中断処理により年次差を極めて小さくできる(表2)。 4. 4月19日に暗期中断処理下で定植し、6月11日に処理を終了する作型での切り花品質は、いずれの品種とも長さが96cm以上、重さが62g以上になり商品性が高い。「はじめ」他3品種は高需要期である8月上旬(8月6~7日)に開花し、6月11日処理終了で盆出荷作型に適用できる。また7月下旬に開花した「白鳥」他3品種は、暗期中断終了時期を1週間程度遅くすれば8月上旬開花が見込まれる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 暗期中断終了後の到花日数は品種により異なるので、品種毎に処理終了時期を変える必要がある。 2. 品種「みのる」を6月中旬に定植し、7月下旬に暗期中断を終了すれば9月20日前後の開花になり、彼岸需要にも対応できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 栽培技術 出荷調整 品種 |