スターチス・シヌアータの簡易養液栽培装置と栽培方法

タイトル スターチス・シヌアータの簡易養液栽培装置と栽培方法
担当機関 和歌山県農林水総技センター
研究期間
研究担当者
発行年度 2002
要約 市販の園芸用プランターを利用したスターチス・シヌアータの簡易な養液栽培装置を開発した。この装置を用いて、フェノール発泡樹脂または杉皮・檜皮混合物培地を1プランター当たり15L入れ、培養液EC1.0~2.0dS/mで栽培すると、収量、品質とも優れる。
キーワード スターチス・シヌアータ、簡易養液栽培装置、培地、培地量、培養液濃度
背景・ねらい スターチス・シヌアータ栽培の連作による土壌病害回避、作期の前進化による所得向上を目的に、市販のプランターを用いた簡易な養液栽培装置を開発するとともに、それに適した培地および培地量並びに培養液濃度を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
栽培装置は、市販の園芸用プランター(64×24×19cm)を用いたかけ流し式である。プランター内に中敷きを設置し、その上に防根シートを敷設して培地を充填する。1プランター当たり2株定植する。給液は点滴式灌水チューブ(ノズルピッチ10cm、15mL/分/ノズルを1プランター当たり5ノズル設置)を用い、タイマー制御により自動給液を行う(図1)。
2.
培地はフェノール発泡樹脂(粒径5~20mm)および杉皮・檜皮混合物(杉皮:檜皮=8:2)が適する(表2-a)。培地をプランターあたり15L充填すると71cm以上の長い切り花数が増加し、切り花品質も向上する(表2-b)。
3.
培養液は愛知園研カーネーション処方とする(表1)。培養液EC1.2dS/mで、10~4月の1株当たり切り花収量が約19本となる。EC1.5dS/mでもこれとほぼ同様であるが、切り花長、切り花重、花房数はEC1.2dS/mより若干優れる(表3)。
4.
培養液EC2.0dS/mおよび1.0dS/mでも、EC1.2dS/mおよび1.5dS/mとほぼ同等の1株当たり切り花収量を16~18本得ることができる(表3)。
5.
本装置での10a当たり植栽本数は、4,000株であり、9月中旬に定植すると4月30日までに土耕栽培と同程度の収量が得られる(表2-b)。
成果の活用面・留意点 1.
培地は除塩、消毒を行うと連年使用可能である。
2.
本装置の初期設置コストは、10アール当たり約200万円である。
3.
給液量は1日1プランター当たり675mlを3~6回に分けて行う。
図表1 219454-1.gif
図表2 219454-2.gif
図表3 219454-3.gif
図表4 219454-4.gif
図表5 219454-5.gif
カテゴリ カーネーション コスト 栽培技術 スターチス 養液栽培

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