タイトル | 中山間地域におけるヒメヒゴタイ選抜系統の栽培技術 |
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担当機関 | 高知県農業技術センター山間試験場 |
研究期間 | 1997~2001 |
研究担当者 |
山崎教道 西内隆志 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 高知県の中山間地域に自生しているヒメヒゴタイの優良3系統を選抜した。選抜系統を春季にハウス内で播種し育苗して、露地に定植し夏季に摘心することにより商品性の高い年内出し切り花が低コストで生産可能となる。 |
キーワード | ヒメヒゴタイ、自生植物、自家採種、切り花、栽培技術 |
背景・ねらい | 近年、山野に自生する在来花きの商品化がみられるなか、ヒメヒゴタイの市販種を用いた在圃期間の長い越年栽培が一部の地域で行われている。 そこで、自生種から栽培期間が短く、花色、草姿の優れた優良系統の選抜を行うとともに栽培技術について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 山間部自生種7系統から年内咲きで、開花期が早く花色(紫色・白色)、草姿とも優れた商品性の高い優良3系統を自家交配および集団交雑により選抜した。 2. 無加温ハウス内で3~5月に播種し約2ヶ月間育苗する。その後露地栽培することにより10月下旬~11月中旬に収穫できる(表1)。 3. 田土とバーク堆肥を等容量混合した用土に散播、本葉1.5枚時に鉢土の窒素成分量を25mg/lとした3号ポットに鉢上げし、播種から50~60日の育苗期間とする。 4. 本圃の施肥は全量基肥とし、10a当たり窒素、リン酸、カリとも5kgとする(表2)。 5. 栽植密度は3月播種は6,700株/10a、4月播種は8,940株/10aが適当である(表3)。 6. 摘心方法は3月播種では7月中旬、4月播種では8月上、中旬に6、7節残して摘心する。 7. 中山間地域における複合経営品目として取り組みやすいヒメヒゴタイ選抜系統の高品質安定生産が可能となる(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 収穫適期は頂花の管状花が突出する頃とする。 2. 草丈が比較的高い露地品目なので台風対策が必要である。 3. 自家採種は種子の稔実を考慮して開花後約60日を目途に行う。また、他系統との自然交雑にも注意する。 4. 適用範囲は、夏季冷涼で排水、日当たりの良い中山間地域とする。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 育苗 経営管理 栽培技術 自家採種 施肥 中山間地域 低コスト 播種 |