タイトル | 小型簡易発酵槽とガス捕集装置 |
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担当機関 | 大阪食とみどり技セ |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 |
崎元道男 毛利集造 石塚 譲 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 多数の資材の堆肥化試験や脱臭試験を約500gの少量で効率よく行える実験装置である。発酵槽を小型化することにより、材料の混合、均質化や試料採取が容易になり、発生ガスの全量捕集が可能になる。 |
キーワード | 堆肥化試験、脱臭試験、発生ガス |
背景・ねらい | 家畜ふん等、有機性廃棄物の堆肥化試験は、数十キロ以上の規模で行われることが多い。この場合、多量の材料が必要であり、多点の温度計測や試料採取、切り返しに労力と時間を要する。また、発酵過程で発生する臭気を含んだガスの捕集や測定は、定点、定時に行うことが多く、経時的変化や総発生量を調べることは困難である。 そこで、多数の堆肥化材料や水分調整材等を効率的に比較試験するたの小型発酵槽と簡易ガス捕集装置を作製した。 |
成果の内容・特徴 | 1. 発酵槽として断熱性と耐久性に優れた容量500 mlのステンレス製ジュア瓶(魔法瓶)を用い、ゴム栓で蓋をした。ゴム栓の中心に穴を開け、通気管として先端部に小穴を開けた塩ビ管を用い、発酵槽の底まで差し込んだ。他2カ所に穴を開け、排気口と温度センサ-(ステンレス棒状)を設置した。通気は流量可変式(1~100 ml/min)のチュ-ブポンプを用いて行った(図1)。 2. ガス捕集装置は小型の電磁バルブ、タイマ-、分岐管、臭気袋(容量30l)から構成され、各部をシリコンゴム管で連結した。排気口から出たガスは電磁バルブを通り、臭気袋に捕集される。電磁バルブの開閉はタイマ-で行った。このセットを3つ作製し、1つのタイマ-を8時間にセットすれば、一日分のガス全量を自動的に捕集できる(図1)。 3. 発酵槽を小型化したため、堆肥化材料や水分調整材は約500gの少量で、混合は容易かつ材料の均質化が図れる。また、ガス捕集装置により発生ガスの全量捕集が可能になり、図2に示したように単位時間当たりの平均濃度や経時的変化を調べることができる。本装置を2セット以上設置することにより、対照区と試験区の比較試験の効率化が図れる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 多数の有機質材料の堆肥化試験や脱臭試験を約500gの少量で行うことができる。 2. 通気量が100 ml/min以下のため、流量の測定には石けん膜流量計等の微量測定が可能な流量計が必要である。 3. 堆積通気試験装置のため、定期的な切り返しが必要である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 豚 |