| タイトル | ふん中への子実排せつからみた飼料イネの刈取適期 |
|---|---|
| 担当機関 | 広島畜技セ |
| 研究期間 | 2001~2003 |
| 研究担当者 |
坂井宏行 城田圭子 新出昭吾 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 出穂後38日以降に刈取った飼料イネ「クサノホシ」のホールクロップサイレージ は、高泌乳牛に給与した場合、40%以上の子実が排せつされる。しかし、排せつ子実を除いたTDN収量は出穂後38日刈が高く、刈取適期は出穂後38日前後である。 |
| キーワード | 動物栄養、飼料イネ、クサノホシ、稲発酵粗飼料、刈取時期、子実排せつ |
| 背景・ねらい | 稲発酵粗飼料(飼料イネWCS)を牛へ給与した場合、ふん中に多数の子実が観察されるが、高泌乳牛で子実排せつ率を調査した事例は少ない。そこで、高泌乳牛を用いて、子実排せつ率を調査し、子実排せつからみた飼料イネの刈取適期を検討する。 |
| 成果の内容・特徴 | 飼料イネは「クサノホシ」を用い標高300~350mに位置する圃場で移植栽培した。総施肥量は窒素、燐酸、カリをそれぞれ13.2、10.8、16.4kg/10aとした。出穂後23日、38日、51日に、子実と茎葉を別々に収穫し、サイレージ調製した。給与飼料は粗濃比(飼料イネ(子実+茎葉):濃厚飼料)を26:74とし、刈取日の茎葉・子実割合に応じて茎葉は混合飼料(TMR)を調製し、子実は単独給与とした。給与量は乾物必要量の105%とし、TMRは3回給与で、子実は1回給与により全量摂取させた。子実排せつ率の調査は、乳量33~45kg/日の乳牛6頭を用い、ラテン方格法で行った。さらに、飼料イネWCSと子実の飼料分析値により算出したTDN含量と乾物収量からTDN収量を求めた。 1. 刈取が遅くなるにつれて穂部割合は増加し、水分含量は低下する。穂部の水分含量の低下は茎葉に比べて大きく、出穂後23日が49.4%、38日が38.9%、51日が32.4%である(図1)。 2. 子実の熟度は斉一でなく、どの刈取日においても未熟~完熟までの子実がみられる。刈取日が遅くなるにつれて未熟、乳熟および糊熟子実の割合は減少し、38日では黄熟子実、51日では完熟子実の割合が最も高い(図2)。 3. 乾物摂取量は出穂後38日>51日>23日の順で多く、飼料イネWCS摂取量も同様である(表1)。 4. 子実の排せつ率は、出穂後38日の43.4%、51日の46.7%が、出穂後23日の22.9%より高い(P<0.05)。子実の乾物排せつ量とTDN排せつ量は刈取日が遅くなるにつれて増加する(P<0.05) (図3)。 5. 飼料イネWCS全体のTDN含量は出穂後51日で高いが、排せつ子実分のTDNを差し引くと、TDN含量は23日が高く、TDN収量は38日が高い(図4)。 6. 排せつ子実を除いたTDN収量は、出穂後38日が高く、子実排せつからみた「クサノホシ」の刈取適期は出穂後38日前後である。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. クサノホシは熟期の判定が困難であるが、登熟に伴い大きく変化する穂部の水分データを蓄積すれば、熟期判定の目安になる。 2. 高泌乳牛では多くの子実が排せつされることから、子実の消化性を改善する技術の検討が必要である。 3. 本試験のTDN含量は分析値より推定したものであり、飼料イネWCSの高泌乳牛を用いた栄養評価が必要である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 施肥 乳牛 |
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