低温催芽育苗処理による定植時のシュンギク苗の耐暑性の向上

タイトル 低温催芽育苗処理による定植時のシュンギク苗の耐暑性の向上
担当機関 大阪食とみどり技セ
研究期間 2002~2002
研究担当者 今田成雄※(※野菜茶研)
山崎基嘉
発行年度 2003
要約 低温催芽育苗したシュンギク幼植物は、高温催芽育苗したものよりも枯死しにくく生育が安定し、定植時における耐暑性が高い。また、シュンギク種子に対して低温処理を行っても同様に耐暑性が向上する。
キーワード シュンギク、幼植物、低温、育苗、催芽、耐暑性
背景・ねらい シュンギクの高温期の栽培では、播種直後から高温の影響を受けるため、発芽不良や生育不良、あるいは枯死株が増加しやすい。そこで、シュンギクの種子、幼植物に対する高温ストレスの影響を明らかにする実験系を確立し、耐暑性を高めるための育苗技術を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 高温条件下に設置した簡易養液栽培装置に、子葉展開期のシュンギク幼植物を定植し、数日後に目視によって生存指数を調査することにより、その幼植物の耐暑性を評価できる。
  2. 低温条件下で播種育苗したシュンギク幼植物ほど耐暑性が高い(図1)。その傾向は定植後1日目から現れ、4日目には顕著になる(図2)。
  3. 30℃の高温条件下で育苗したシュンギク幼植物であっても、育苗期の前半に10℃の低温期間を長く経過すると耐暑性が高くなる(図3)。
  4. 30℃の高温条件下で育苗したシュンギク幼植物であっても、播種前に低温催芽することにより、耐暑性が高くなる(図4)。
  5. 以上のように、低温催芽育苗するか、あるいは種子への低温処理によって、シュンギク幼植物の耐暑性が高まる。

成果の活用面・留意点
  1. 低温催芽育苗とは、播種後直ちに低温条件下において、そのまま苗育苗まで行うことと定義する。
  2. 本成果は幼植物に対する評価であるので、収穫適期の生産物に対する評価は別途行う必要がある。
  3. 低温による育苗期間が長くなるほど幼植物の生育は遅延する。
  4. 低温催芽処理した種子は、無処理の種子と比較してもその発芽率は劣らない。
  5. 10日前後の試験であれば、エアレーション無しでもその結果はほとんど変わらない。

図表1 219665-1.jpg
図表2 219665-2.jpg
図表3 219665-3.jpg
図表4 219665-4.jpg
カテゴリ 育苗 栽培技術 しゅんぎく 耐暑性 播種 発芽不良 養液栽培

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