酒米中ぬかのペレット調製と利用技術

タイトル 酒米中ぬかのペレット調製と利用技術
担当機関 高知畜試
研究期間 1998~2002
研究担当者 山崎清人
日浦千尋
平井啓一
横山克郎
豊田陽一
徳弘玲奈
発行年度 2003
要約 酒米中ぬかを造粒機を用いてペレット化することにより保存性及び採食性が改善された。調製に要するコストは、1kg当たり46.3円であった。
キーワード ウシ、肉用牛、酒米中ぬか、ペレット
背景・ねらい 高知県内の酒造メーカーから排出される酒米中ぬかは、11月から3月にかけて年間約600t程あり、安価で栄養価値も高いことから、約半分の量が畜産農家に利用されている。しかし、水分含量が高いため、夏季を中心とした高温期での保存が難しく、また単体で米ぬかを牛に給与すると、採食性が極度に落ちることから他の飼料とよく混合して給与する必要がある。
そこで、年間を通じて利用できるよう保存性の改善と採食性の向上を目指して、酒米中ぬかを乾燥ペレットに調製し、新たな地域飼料資源として活用する。
成果の内容・特徴 酒米中ぬか10kg当たり海洋深層水を2~3リットル添加・攪拌後、チョッパー型造粒機と乾燥機を用い、直径5mm、長さ1cmのペレットに調製する。
  1. 成分の損耗がなく長期保存(5ヶ月以上)が可能である(表1)。
  2. ペレット単味での給与が可能で、繁殖雌牛の採食し好性は、生の酒米中ぬかよりも単位時間内の採食率が約60%向上し配合飼料に匹敵する(表2)。
  3. 造粒機1時間の稼働で100kg程度のペレットを製造可能で、生産コストは1kg当たり労働費を含め46.3円で調製できる(表3)。
  4. ペレットの利用は、肥育牛の出荷2ヶ月前からとし、給与する濃厚飼料の9%(重量比)までをペレットに置換しても枝肉成績に差が認められない(表4)。

成果の活用面・留意点
  1. 本飼料を給与することで、胸最長筋のメトミオグロビン形成割合を抑制(肉色の維持)する可能性がある(表5)。
  2. 飽和脂肪酸割合が増加する可能性がある(表6)。
  3. 流通業者へのアンケートでは、米ぬかで肥育された枝肉に付加価値があると92%が認めた。

図表1 219721-1.jpg
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カテゴリ 乾燥 コスト 酒造好適米 出荷調整 肉牛 繁殖性改善

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