乳用牛の新鮮尿及び貯留尿のBODとCOD

タイトル 乳用牛の新鮮尿及び貯留尿のBODとCOD
担当機関 岡山総畜セ
研究期間 2001~2002
研究担当者 秋山俊彦。
谷田重遠
内田啓一
白石 誠
脇本進行
発行年度 2003
要約 カテーテルを用いて採取した新鮮尿のBODは11,916mg/L、CODは9,529mg/Lであり、これまでの基準値を大きく上回る。貯留期間1~2か月の標準的貯留尿は、BODが12,074mg/L、CODは6,774mg/Lで時間経過とともに低下傾向を示す。
キーワード 畜産環境、乳用牛、家畜ふん尿、BOD、COD
背景・ねらい 家畜ふん尿の適性処理は、法制定に伴い急速に進む一方、農業による水質の窒素汚染、家畜ふん尿による地下水汚染などが懸念されている。乳用牛の尿を適正に処理するための環境負荷量を示すBOD及びCOD値は、貯留状態や産乳の有無で異なることが予想されるので、新鮮尿と貯留尿、乾乳牛と搾乳牛についてその差異を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 乳用牛延べ32頭(泌乳後期)の新鮮尿(尿道装着のバルーンカテーテルで採取)のBODは11,916mg/L、CODは9,529mg/Lであり、従来の基準数値を大きく上回る(表1)。
  2. 搾乳牛(日乳量35kg)のBOD、CODは乾乳牛に比べ高く、高泌乳化に伴う1頭当たりの環境負荷量の増加が示唆される(表2)。
  3. 貯留尿(酪農家102戸から104試料を採取)には、5~10%程度のふんが混入し、比重などから約25%の尿槽で雨水等の流入が推察される。雨水等の流入が無いと思われる76件のBODは12,074mg/L、CODは6,774mg/Lである(表3)。
  4. 新鮮尿に牛ふん10%を混入した貯留尿は、時間経過に伴いBOD、CODの低下傾向を示す(図1)。

成果の活用面・留意点
  1. 乳用牛の尿環境負荷量の参考値として活用できる。
  2. BOD、COD値は、品種、飼料、栄養状態、環境及び尿量などの要因で変動する

図表1 219748-1.jpg
図表2 219748-2.jpg
図表3 219748-3.jpg
図表4 219748-4.jpg
カテゴリ 乳牛 品種

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