送風および土壌の乾燥によるトルコギキョウの葉先枯れ症発生軽減対策

タイトル 送風および土壌の乾燥によるトルコギキョウの葉先枯れ症発生軽減対策
担当機関 花き栽培研究部
研究期間 1999~2003
研究担当者 伊藤純樹
蔵尾公紀
福島啓吾
発行年度 2004
要約 トルコギキョウの葉先枯れ症の発生を軽減するには、幼苗期から花芽分化期に温風機を用いて株上部に秒速0.5m程度を送風する処理あるいはpF2.7までの土壌の乾燥処理が有効である。
キーワード トルコギキョウ、葉先枯れ症、送風、土壌の乾燥
背景・ねらい トルコギキョウの葉先枯れ症は、カルシウム欠乏に起因すると考えられる生理障害で,花芽分化期に頻発し、その症状が激しい場合は生長点が枯死する。そのため、腋芽が伸長し、草姿が乱れて切り花品質(商品性)が著しく低下する。
そこで、コンテナ栽培実験で葉先枯れ症発生軽減効果の高かった葉先枯れ症発生前の幼苗期から花芽分化期における送風および土壌の乾燥処理について、地植え栽培でこれらの処理効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 葉先枯れ発生期前の幼苗期から花芽分化期(草丈7~30cm程度;20日間程度)に、送風手段として温風機を用いると、トルコギキョウに対して広範で均質な送風ができ(図1)、送風処理によって葉先枯れ症の発生を軽減できる(表1)。
  2. 土壌pF2.7までの乾燥処理によって、葉先枯れ症の発生を軽減できる(表1)。
  3. 送風および土壌の乾燥処理の併用は、単独処理よりも葉先枯れ症の発生軽減により有効である(表1)。
  4. 送風および土壌の乾燥処理によって、未展開葉のCa含有率が高まり、葉先枯れ症の発生を軽減する(表2)。
  5. 送風および土壌の乾燥処理終了直前の草丈および新鮮重は対照区に比べて低下するため、採花時の生育量はやや減少する。しかし、切り花品質に問題はない(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 土壌の乾燥処理は、地表面から深さ10cmの位置に土壌水分センサーを埋設し、pF2.7で5mm灌水し、処理後は採花までpF1.6で灌水する。地植え栽培では、畝を高くするなど、処理期間の土壌乾燥を促進させる必要がある。

  2. ハウス内の最高気温を30℃以下の管理に努め(平成13年近畿中国四国農業研究成果情報)、葉先枯れ症激発ほ場では、有機キレートCaの葉面散布技術(平成15年近畿中国四国農業研究成果情報)も併用する。
図表1 219822-1.jpg
図表2 219822-2.jpg
図表3 219822-3.jpg
図表4 219822-4.jpg
カテゴリ 乾燥 生理障害 トルコギキョウ

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