開花期の年次変動が少ない盆小ギク新品種候補「H-13」の育成

タイトル 開花期の年次変動が少ない盆小ギク新品種候補「H-13」の育成
担当機関 京都農総研
研究期間 1998~2004
研究担当者 弓勢久美子
小野愛
竹本哲行
発行年度 2004
要約 「ともこ」と「ももわか」の交配実生の中から、盆小ギク新品種候補「H-13」を選抜した。「H-13」は開花期の年次変動が少なく、盆前の需要期に開花し、計画出荷が可能となる。花色は濃赤紫で、高温時にも退色が認められない。
キーワード キク、盆小ギク、開花期、年次変動、品種育成、交雑育種
背景・ねらい 小ギクは、京都府内において、盆前の出荷を中心に生産振興が図られている品目の一つである。盆小ギクの開花は気象(特に気温)による影響を受けやすく、開花期の年次変動が大きいことが問題となっている。生産現場では、盆前の出荷を行うため、多数の品種を栽培して対応しているのが現状で、開花期の年次変動が少ない盆小ギクの育成が望まれている。そこで、交雑育種により、開花期の年次変動が少ない個体の選抜を行う。
成果の内容・特徴
  1. 1998年から7品種を交配親として用い、交雑育種を行った。「H-13」は、1999年に「ともこ」(子房親)と「ももわか」(花粉親)を交配した実生の中から選抜された個体である。
  2. 「H-13」は、3月下旬に挿し木、4月中下旬に定植した場合、8月上旬~中旬に開花するので、夏秋ギクと考えられる。
  3. 開花時の草丈は両親より長く、花房の形は円錐形で、外花弁表面の色は濃赤紫(JHSカラーチャート9209)である(図1,表1)。また、高温期においても花色の退色は認められない。
  4. 「H-13」の2001~2004年の開花期は、8月5~11日の7日間に集中し、年次変動が少なく、盆前の需要期に出荷が可能である(図2)。

成果の活用面・留意点
  1. 開花期は、気象の影響を受けにくく、府内全域で計画生産が可能である。
  2. 増殖率が低いため、京都府内で栽培されている既存品種の2倍程度の親株を育成する必要がある。
  3. 現在、品種登録作業を進めている。

図表1 219884-1.jpg
図表2 219884-2.jpg
図表3 219884-3.jpg
カテゴリ 育種 カラー きく 栽培技術 挿し木 出荷調整 新品種 品種 もも

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