タイトル |
フェノール発泡樹脂培地によるスプレーカーネーションの据え置き養液栽培 |
担当機関 |
広島農技セ |
研究期間 |
2000~2003 |
研究担当者 |
藤原朋子
梶原真二
勝谷範敏
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発行年度 |
2004 |
要約 |
粒状のフェノール発泡樹脂を培地に用いるスプレーカーネーションの養液栽培では、切り花本数および品質はロックウール培地と同等である。また、この培地は株を据え置く2年切り栽培にも適用できる。
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キーワード |
カーネーション、培地、フェノール発泡樹脂、養液栽培
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背景・ねらい |
スプレーカーネーションの栽培では、ロックウールマットを培地とした養液栽培が導入されているが、使用後の廃棄が問題となっている。そこで、再使用が可能な粒状のフェノール発泡樹脂を用いて、スプレーカーネーションの栽培技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 品種「バーバラ」を7月に定植し1回半摘心で栽培する場合、定植1年目の1株当たりの切り花本数はフェノール発泡樹脂培地が6.9本で、真砂土とバーク堆肥を混合した慣行用土の7.3本およびロックウール培地の6.5本と比べて有意な差がない(図1)。
- 定植1年目の切り花は、フェノール発泡樹脂培地では小花数が多くなるとともに下垂度が小さくなり品質が優れる(表1)。
- 定植2年目の栽培中の株を6月中旬に一斉に25cmの高さまで切り戻した場合、採花開始は10月上旬からとなる。1株当たりの切り花本数はフェノール発泡樹脂培地が8.0本であり、慣行用土の8.3本およびロックウール培地の8.1本と比べて有意な差がない(図2)。
- 定植2年目の切り花長、切り花重および小花数等の切り花品質には他の培地と比べて差がない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 未使用のフェノール発泡樹脂は使用前に水で発泡剤を洗い流した後に、23cmの高さまでベンチに充填する。なお、培地価格は1リットル当たり25円である。
- 光反射フィルムをマルチし、生育促進を図る。
- 6条植えの場合、点滴潅水チューブは4本設置する。1ノズル当たりの給液量は1分当たり20ml程度とし,夏は1日5回、春と秋は1日3回、冬は1日2回給液する。
- 養液の組成は園試処方に従い、施肥窒素濃度は120ppm程度とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
カーネーション
栽培技術
施肥
ばら
品種
養液栽培
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